転生少女アンのローゼンブルグ冒険記

安珠あんこ

第1話 日本じゃない異世界

 突然だけど、私は多分、この世界の人間じゃないの。


 朝、目が覚めたら私が住んでた日本がローゼンブルグっていう国に代わっていて、びっくりしたわ。


 ここは、日本みたいだけど、なにか日本とはちがう世界だった。


 どうしてかというと、この世界の人たちはみんな、魔法を使えたからなの。


 だから、この世界では、電化製品の代わりに、魔力を流し込むと使える魔道具が普及していたわ。


 電気の代わりに魔法を使っているから、そこまで前の世界と生活は代わってはいなかった。


 むしろ、こっちの世界の方が文明は進んでいるのかもしれない。


 この国では、一番高い山にある塔から、魔力を国中に送信していて、その魔力を自由に使えるから、魔道具を使い放題に出来るの。


 送電線が無いと電気が送れなかった前の世界とは大違いだわ。


 自己紹介がまだだったね。


 私の名前はアンコっていいます。


 漢字で書くと杏子って書くんだよ。


 とりあえず、この世界で生き残るために、私は毎日の出来事や気づいたことを日記につけることにしたの。


 私はこの日記に、この世界で私が生きた証を書いていこうと決めた。


 ここは異世界だから、私はいつ死んでもおかしくないし、こういう日記を後で見返すと、結構色々な発見があるから、面白いと思ったからね。


 そういうわけで、ここから、私、アンコのローゼンブルグ冒険日記を始めることにした。


 ちなみに、私は、この世界ではアン・クオールと名乗っているの。


 その方がこの世界の住人みたいな名前だからね。

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