異世界転生者と超能力者と魔法少女と特殊部隊とただの人で行く終末ゾンビ世界
光不愛婆
第1話 週末に起きた終末の始まり
やぁどうも皆さん、草乃です。
今日は焔、光、蒼雷、沙莉の五人で山の上にある遊園地「マウントランド」に来ております。
「さて、今日は何から乗ろうか」
遊園地に開園凸してすぐに沙莉が聞いてくる。
「そりゃあ一番人気は始めになっときたいけど、でも他の開園凸の人達も同じ思考だろうから二番人気のアトラクションになるべきじゃない?」
このマウントランドガチ勢の光がそう提案してくる。
「よし、そうだな二番人気に決定だ!」
「「おぉ!」」
焔が決定したので皆んなで走って向かうことにした。
「で?二番人気のやつってどれなんだ?」
初っ端からグダグダな私たちだった。
「さーて昼飯も食ったし次はどこに行くか」
私たちは光の導きのもと効率よく色んなアトラクションで遊び、今は早めのお昼ご飯だ。
まぁ蒼雷はさっさと食べ終えてしまったみたいだけど
「うーんそうだなぁ。この時間だと皆んな昼飯食い始めようとする時間だろうし、ここら辺で一番人気のデスコースターに乗るのがいいんじゃなきかぬぁ。」
「そうだな。皆んなもそれでいいか?」
私と沙莉は頷いたが蒼雷はやたら嫌そうな顔をしている。
「いやーあのさぁ君ら俺を虐めたいのかな?ジェットコースター無理なの知ってるよね?」
ジェットコースターに乗りたくない蒼雷が文句を言い出した。
「まぁまぁいいやないですか蒼雷さんや、そろそろ苦手な絶叫系を克服するべきなんじゃあないんですかな?」
「いやー今日はちょっと苦手克服は遠慮しとこうかなぁ〜」
「よし、蒼雷も良いって言ったし皆んなでデスコースターに行こう!」
「おい、光俺は行くなんて一言も言ってねぇぞ。」
そんな蒼雷の言葉は無視され、皆んなで昼飯を片付けデスコースターへと向かった。
「いゃあーさ、やっぱりジェットコースターってこの乗り場のすぐ近くで待ってる時が一番ドキドキするよね。」
デスコースターに並んで一時間半ほど過ぎそろそろ私たちの番というところまで来ていた。
「いやぁー、やっぱ俺は下で待ってようかなぁ、なんて。」
「何をいう蒼雷、貴様逃げるというのか。」
「そうだそうだ逃げるな卑怯者」
「おい、光、焔、お前らの方が一億倍卑怯者だろ。」
そんなこんな言い争いをしているうちに私たちの番が回ってきた。
一番前に焔と沙莉、その後ろに蒼雷と私、その後ろに光が座った。
「死にたくない死にたくない。」
「蒼雷、もう乗っちゃったんだから覚悟決めなね」
そうしてコースターはスタートし、ゆっくりと登っていく。
「いやー楽しみやなぁ」
「そうだねー。これってどれくらいの高さまでいくんだろ?」
焔と沙莉は非常に楽しそうだ。
「これは確かね、地上66.6メートルだっけな」
光は何度も乗っているので平然としている。
「六六六、悪魔の数字じゃん」
そういう私は少し怖いけれどまだ余裕がある。
「逃げちゃだめだ、逃げちゃだめだ逃げちゃだめだ」
蒼雷はもう顔を真っ青にして絶望している。
そうして早くも先頭が頂上に着いた。
「結構高いなぁ」
「光、落ちるタイミングわかるでしょ?」
「うん」
「カウントダウンよろしく」
「おっけー、じゃあカウントダウン、10、9、8、7、6」
カウントダウンが進むにつれ、少しずつ恐怖心が出てくる。
「5、4、3」
「来るぞ来るぞー」
もうこの時点で焔と沙莉は下り始めている。
「2、1」
「あぁ神よ、我をお助けくださいませ」
「0!」
「ヒャッホーイ!」
「イェーイたーのしーい!」
「あぁあぁあぁあぁああ!」
「•••」
「あっ、蒼雷が死んだ」
こうして無事?にジェットコースターは終了した。
「くぁwせdrftgyふじこlp」
「蒼雷が壊れちゃった」
「仕方ないね、一旦休憩するか」
そうして私たちは広場のベンチで休憩をとった。
「さて、蒼雷が復活したらどこに行こうか」
「そうだなぁー、もうどれも並んでるだろうし、蒼雷もこんなだし、観覧車とかにしたらいいんじゃない?」
「うん、それがいいね」
次のアトラクションは観覧車に決定した。
「何なんだこれは、、」
「一人でスマホをつついていた焔がそんなことを言い出した。
「どうしたの?」
「これを見てみてくれ」
そう言って焔は私達にある映像を見せてきた。
その映像にはゾンビ映画でよくあるような、ゾンビらしき人達が逃げる人を襲っている映像だった。
「すげぇリアルだね。これ何の映画のやつ?」
私はただの映画のワンシーンだと思い聞き返す。
「いや、これはさっきイロッターに流れてきた映像なんだ」
「どうせ映画の撮影とか、コラ動画でしょ」
沙莉もまだ信じていないようだ。
「でもこんな感じの映像を色んな人が色んな場所で投稿してるんだぞ」
「匿名ネット掲示板でそういうことしようぜっていうスレが立ったんだろ」
「なぁそれってあれのことじゃないか」
先ほどまでダウンしていた蒼雷が広場の中心を指差した。
そこには明らかにゾンビの見た目をした人がベンチで休んでいる高齢者を襲っていた。
「なぁこれマジでやばいんじゃないか?」
こうして私たちの楽しい遊園地での週末は世界の終末の始まりの日となったのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます