010:カピバラ詩

かつて世界に

カピバラがいなかった頃

神様はカバに告げたのさ


お前は大地を支える

カバ柱になれと


カバはカバ柱になる前に

友に別れを告げたのさ


シロサイとクロサイに

サイナラと


南米パナマのカバピラーは

今なお大地を支えているのさ


そのカバ柱から生まれた

大きなネズミの末裔

それが今のカピバラさ


シロサイとクロサイは

カバと共にあるべく

サイ柱になろうとしたのさ


だけど神様はそれを許さず

柱にしては細長くなったのさ


二本の細長い柱は思いの外

鍋をかき混ぜるのに便利だった

それが今の菜箸さ

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