14 思い出の残骸たち
あの時あんなにきらきらと光っていて
ひとつひとつ大事に手に取って鞄に詰めた荷物も
今はただ色あせてもうあの頃のように心を震わせることもない
物言わぬガラクタとなったかつての期待や喜びは
まだ鞄の中で横たわっていて
誰にも見向きもされないまま息絶えた
それでもなお彼らは静かに待っている
自分が元あった場所に返される日を
だから捨てないで
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