第2回カクヨム短歌・俳句コンテスト短歌の部

麻人

見てるかな 私は平気 何て嘘 肩をすくめる 助手席の鞄

いつも助手席にいた大切な存在を亡くし、

落ち込んでは気丈に振る舞い過ごす日々。

大丈夫?と聞かれれば大丈夫と言うし、

平気?と聞かれれば平気と言う。

私はそんな人間。

助手席に置いた鞄は、遠慮がちに、

肩をすくめていた。

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