スゴオチ

@minatomachi

第1話 始まりの探偵

探偵・空乃星夜は、過去を逆再生する特殊な能力を持っている。彼はその能力を使って数多くの難事件を解決してきた。しかし、今回の依頼は一筋縄ではいかなかった。


静寂な夜、富豪の社長である陽向美月の父親が自宅で無残に殺害された。警察は手がかりを見つけることができず、捜査は行き詰まっていた。美月は、最後の希望を星夜に託すことにした。


「助けてほしいんです、私の父を殺した犯人を見つけてください」と涙をこらえながら訴える美月の瞳に、星夜は決意の光を灯した。


星夜は現場に到着し、その異様な静けさに包まれた。彼の青い目が鋭く輝き、細部を観察し始める。冷たい月光が部屋を照らし、かすかな血痕が壁に映し出されていた。


「ここからが本番だ」と心の中でつぶやき、星夜は能力を発動した。時間が逆行し始め、事件の瞬間へと遡る。彼の視界に映る過去の光景が鮮明に再生される。


星夜は犯人が社長を襲う瞬間を目撃するが、その姿はぼやけていて判別できない。犯人の手元に光る何かが映り込み、それが自分の腕時計であることに気づいた瞬間、星夜の心臓が一瞬止まったかのように感じた。


「なぜ、俺の時計が…?」と戸惑いを隠せない星夜。その時、未来の自分からのメッセージが頭に響いた。


星夜は現実に戻り、震える手で自分の時計を確認する。そこには微かな傷があり、犯人の影に映った時計と同じものだった。


「俺が犯人なのか?」と呟く星夜の瞳に、次なる謎の光が映り込んでいた。過去の自分と向き合うため、彼は再び時間の旅に出る決意を固めた。


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「時間逆行の探偵」の物語は、壮大な時間のパズルと深い心理描写が織りなす全7話完結のミステリーです。各話ごとに少しずつ明らかになる真実と、最終話で訪れる驚愕の結末をお楽しみください。

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