𐎢𓊆119録𓊇𐎽 DECEIVING of GLUTTONIY 〘☩〖THIRTY〗☩〙
𐏃O𐎢𐎩O𐎢𐎿𐎡𐎣𐎡𐎣𐎠𐎼E𐎴
千手観音、改めて兼嗣氏の討伐が完了いたしました。
死体の方は楓夏依に強制的にUSBメモリに取り込む術式を教えてもらって、大剣の方に取り込んでおきました。
太刀の方に重複して取り込もうとしたのだが、ルナさんが拒否してしまったので大剣の方に入れておく他無かった。
死んでいるはずなのに、ルナさんが自我を出すようになってしまったことについては、私自身も驚いている。
となると·························兼嗣さんの方も自我を出し始めるということになるのか?
USBメモリ内で小競り合いを始められたら困るんだが…………流石にそういうことは起きないようにはなっているでしょう。
そんなことは起きないことを祈るしかない。
さて、私達は千手観音様を殺してから次の部屋へと移動し、次の扉の鍵を開けるための謎解きに取り掛かっている。
千手観音が居たところの部屋は鍵が掛かっていなかったので、普通に開ける事が出来た。
奴を殺さなくても突破出来たものだったが………仮にそれを強行したとしても、その後を確実におってくるわけだから、あの部屋で仕留めておいたのが最善の判断だったと言えるだろう。
___ガチャガチャガチャガチャガチャガチャ………!!!!
「開かねぇ」
「それをやっても開かない事くらい知ってるでしょ?」
___ガチャガチャガチャガチャガチャガチャ………!!!!
「フォォォォおおおおおお…………!!!!」
楓夏依がふさげている。
開くわけのない扉のドアノブをいじくり回している。そんなに激しくいじくり回していたら、ドアノブが取れてしまうかもしれないのに………
「ユキ、落ち着いて?」
「なんで開かないんだお?土屋太鳳だお?」
「はぁ?」
「··················································(๑• . •๑)」
「どういう感情なんだよ、それは」
「とりあえず、さっさと謎解きするよ」
「はーい」
謎解きは言っても…………ヒントになりそうなものはおろか、鍵に繋がりそうな道具などが転がっているわけでも無い。
あるものは扉の両端あたりの壁に「F」と「C」と文字が書かれているだけ。
何を意味するのかも分からない。床も壁も探ってみても、特に隠し扉などがある様子がない。
つまり………この「F」と「C」の意味を解読して、この2つから答えを導き出さないといけないということになる。
はぁ………?どうやって答えを導き出せっていうのだろうか?全くもって意味が分からないのだが。
何を表しているアルファベットなのか………それが一切ヒントになるようなものがない。
「·······················································」
「·······················································」
「·······················································」
「·······················································」
「…………………………あっ、これさ………もしかしてさ、音階じゃない?」
「音階?えっ?そういう意味でのFとCって事なの?」
美香がそんな事を言い出した。
音階を表すFとC…………確かに、それも答えの一つとして有り得るものだとしても···············それをどうするというのだ?
その音を出せ、ということになるのか?
左に「F」、右に「C」という表記ということは………左側で「ファ」の音、右側で「ド」の音を出せばいいって事になるのかな?
どこ音域のファとドを出せばいいのかは分からないが。mid2域なのかhi域なのか、はたまたhihi域なのか………
流石にlow域は有り得ないとして。lowCは地声が低い方の男でも出ないとされるほどの低音域ですから。
mid1Cでも相当低い音になるのに………女にはほぼ出せないよ。
…………とりあえず、hi域を出してみるか。
おそらく、同時に出すような感じなのだろう。上ハモと下ハモで上手く綺麗に合わせるという形で問題ないはず。
挑戦するのは、私と楓夏依。
CRY.STi⟬A⟭LLIZATION2期生カルテットのメインボーカルの2人ということで、それくらいの音域は安定して出せるということで決まりました。
私がhiC、楓夏依がhiFを出すことになった。一応、両方地声で1回やってみることにした。
楓夏依の方は地声ではキツいということになれば、裏声に切り替えて発声するということで。
安定した音を出したいから、それなりの声量と音圧になるということを美香と美咲には予め話しておいて、鼓膜へのダメージ回避をするようにも伝えた。
···································よしっ、やるぞ。
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