ドライブですわ

「アザゼラお姉さま、ドライブですわ」


「ほかに車はなかったのですか?」


「シェミーが思うに、ハイエースですわ」


「業者ですか」


「ひそかにファンが多いようです」


「中古市場でもたくさん出回っております」


「誰得事情」


「いまアルファードが熱いですよ」


「トヨタ以外は車ではないとリア友が申しておりました」


「なんでてめぇがいるんだ朽木」


「存在するしか能のないサブキャラゆえ」


「また自虐っとる」


「ホームセンターで材木でも購入しますか」


「家でも建てるんか」


「シェミーが思うに、ツーバイフォーですわ」


「DIYか」


「お~っと、前方に昔ゴーンさんがいた会社の車が」


「そこはオブるのね」


「あおりましょう」


「すな」


「シェミーが思うに、道交法違反ですわ」


「慣性ドリフト――!」


「頭文字Dか」


「助手席に座ってるだけの荷物だよ」


「KOZUEといい勝負」


「コラ」


「アザゼラお姉さま、死出の旅ですわ」


「やめんかバカもの」


「はれ、今度はうしろからダンプが」


「急接近してきますね」


「マモーの刺客でしょうか」


「ルパンか」


「掘られそうです」


「うほ」


「凸られる~」


「すな~」


「まきびしをバラまきます」


「どんな車やねん」


「福岡ナンバーではデフォ装備」


「真っ赤な嘘をつくな」


「まきました」


「まきびしだけに」


「タコマ橋を渡りましょう」


「ここはどこ? しかも落ちとるやろすでに」


「シェミーが思うに、共振ですわ」


「英語で言うとレゾナンス」


「カルマン渦列でしたか」


「興味のある方は調べてみてください」


「久しぶりに機械科の知識が生きました」


「ネタにしか使えません」


「こればかりは残念ながら」


「大友でもかけますか」


「橋ですからね」


「スポティファイを起動します」


「前見ろ前」


「間違ってバーニング・ブリッジズをタップしてしまいました」


「シェミーが思うに、アーク・エネミーですわ」


「せめてブリッジ・トゥ・バビロンで」


「メタラーの会話にはついていけません」


「ロッシーニ、絹のはしご序曲」


「どんどんしょぼくなってる」


「謝れ~」


「ぬう、モンスターが大量に出現です」


「ビッグブリッジの死闘か」


「われらのかなうとでも思ったのでしょうか」


「ディオティマの刺客ですか」


「シェミーが思うに、場外バトルですわ」


「乱れ打ち」


「サンダガ」


「オメガ? ねえ?」


「カーバンクルで反射です」


「そこはイージスやろ」


「ギルガメッシュとエンキドゥが」


「怒られるでぇ」


「拡散砲弾」


「9999」


「もはやなんでもアリか」


「コスモタイガー」


「999」


「ちょっとうまい」


「倒しました」


「はや」


「橋が崩れます」


「やっぱりな」


「ハイエースはドローンに変形することをお忘れなく」


「お前の妄想にはついていけん」


「このまま筑豊へAターンです」


「就職か」


「ひげガンダム」


「言うと思った」


「屋敷へつきました」


「このボタンはなんですか?」


「あ」


「ホーミングです」


「ホームへクリーンヒットしました」


「これがホントのホーム・アローン、てがぁ!?」


「屋敷が粉々です」


「やはり材木を買っておくべきでした」


「シェミーが思うに、伏線回収ですわ」


「計算ゼロでこれを書ける朽木はやはり天才か」


「調子に乗るな」


「ほげぇ」


「ま、またここからということで」


「さりげなくウツロをにおわす」


「書かないけどね」


「書かんかバカもの」


「ほげぇ」


「今回は自戒の念もこめ」


「せ~の」


「ほほほほほ!」


 かくしてボーリン家と某大手ゼネコンの結託はより盤石になりましたとさ。


「これは~、あ~、みぞうゆうの~、お~、全壊なのか~、う~、半壊なのか~、ん~」


 世の中なんてこんなもんです、とほほ……

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