COCKROACH
理緒
第1話
これは僕の実体験。
今からお話するのは、
僕が実際に直近で体験した話。
まず 初めに僕は屍である。
そしてCOCKROACH いわゆる ゴキブリ。
みんなの嫌われ者。
どんなにいいことをしても僕には嫌な事で帰ってくる。
報われるなんてありえない。
むくれたことがない。
ただ みんなと同じように生きていたかっただけ。
それすら出来なかった。
僕は弱い人間。脆い人間。
むしろ人間と呼ぶには乏しい生物なのかもしれない。
どんなにオシャレにしたって。
どんなに可愛くしたって。
報われない。
全てが仇となり、跳ね返ってくる。
それが僕。
誰かが言ってた「努力はいつか報われる」
そんなのは嘘である。
「なら努力が足りないんじゃない」
人並みにはしている。
僕は…
壊れてしまった心を何度も何度もツギハギにして、「元気なふり」をいつもする。
でも本当はツギハギ。
ホチキス、縫い目、包帯、ガーゼ、テーピングだらけの心を隠してる。
隠していきなきゃいけなかった。
さらけ出すことも許されず、
甘えも許されない。
休む事もままならない。
僕は 都合のいいお人形。
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