第6章 訪問者と幼馴染と混沌と
第38話 俺ニート、の家に謎の訪問者が現れる
次の日、ここ最近のバトルのおかげでお金も溜まってきた。
そして告白こそされなかったものの、ひかりとの距離もより縮めることができた。
俺のニートという嫌な特性もしっかり漏洩を防いだ。
まさに俺の時代が来たという感じだ。
これは一気に『勝ち組』というやつだな。
「おはようございます。淳一さん」
「おはようございます」
こうして一人の女性が仕事のためとはいえ世話してくれているんだ。
それだけでも十分勝ち組かもね。
「どうぞ。今日の朝食です」
そして、いつものように信念を曲げないアリスのパンによって、朝が始まる。
もう慣れっこだ。いつものように完食。そして時間が経ち。
「それじゃあいってきますね!」
「わかりました!」
アリスが出発する。
そしてパソコン、食事、昼食、バトル、寝る。
っといつものように続く……はずだった。
”あいつ”が来るまでは……
ピンポーン!
(……誰だろう)
どうせセールスかと思ったけど、いつも母が対応してたな。
ここ最近はアリスが対応していた。
つまり俺が対応するのは初めて。
まあ子供の頃間違って出たのを除いてな。
ピンポーン!
まあとにかく出てみよう。
「はーい」
「こんにちは!三上さんのお宅ですか?」
(……!)
なんだなんだ!最近のセールスは既に名前と住所把握されているのか!?
「まあそうですけど……」
「失礼します。私は株式会社リバーサルのペリーと申します」
(……!)
りっリバーサル社だと!?
どういうことだろう!なんでアリス以外の人が俺の所に来たんだ!?
「立ち話もなんですし、一度上がらせて頂けませんか?」
「何かお話があるのですか?」
「はい……うちの担当者アリスではお話しできないような件でして……」
担当者がアリスのことを知っている。担当者の名前はリバーサル社以外の人だとわかる人は限られてくる。つまり間違いなくリバーサル社である。決して詐欺ではなさそうだ。
「わかりました。どうぞ中へ」
「失礼致します」
目的もわからないまま、中へ入れる。
それにしてもアリスではお話しできない件とは一体何なのか?
むしろアリスが一番俺に対して、何かを言える立場じゃないのか?
担当者が言えないこととは一体……?
「こちらにお座りしてもよろしいですか?」
「はい……大丈夫ですが」
「失礼致します」
偉く真面目、というより律儀な人だな。
アリス以上に丁寧にことを進めている。
それよりも見た目がすごい!
なんというか……執事?そんなイメージが近い。
非常に丁寧な言葉遣いや礼儀、態度がそのイメージを固めているのかもしれない。
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