【一旦休憩いただきます】ビースト・ネペンテス — 瀕死になった俺、機械化置換手術を受けてムチムチ爆乳スケベボディの女サイボーグになる —
裡辺ラヰカ
プロローグ ウォークライ
自己の存在さえ曖昧で、縋るように朧げな記憶を頼りに生きてきた。それはそれで現実から逃げる口実になっていて、ぬるま湯に浸るような心地よさがあったのは事実だが、決して生きているという実感は得られなかった。
炎に焼かれ、死んだ時。
自分は確かに、生きている人間だったのだと実感した。
闇に響く声に応じたのも、血煙と硝煙と鉄が焼ける臭いに満ちた戦場で生きると決めたのも——そこでできた恋人の手を取ったのもすべて。
この世界に確かに生きていたという実感が、己が存在したという証明を残したかったからに、他ならない。
鴉は鳴く。
空腹を訴えるように、二度、高らかに鳴く——。
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