菊池昭仁 俳句集『言葉の銀河』
菊池昭仁
菊池昭仁 俳句集『言葉の銀河』
俳句1
アジサイを やさしい雨が 撫でている
俳句2
夏の日に ふたりを繋ぐ 柚子レモン
俳句3
親不孝 亡くして気づく 父の日に
俳句4
浮浪雲 ちぎれてどこへ 流れてく
俳句5
抱き締める 言葉は消えた 愛してる
俳句6
揺れている グラスがふたつ 港町
俳句7
人混みに 探してしまう 君の名を
俳句8
忘れたい 忘れられない 君がいる
俳句9
テラス席 氷にシャンパン 夏の朝
俳句10
雨上がり 俺は振り向き 立ち止まる
俳句11
夜が明ける 俺の闇にも グラスにも
俳句12
オートバイ あなたの背中 風になる
俳句13
泣き濡れて 涙を隠す 雨の道
俳句14
君の目が 星降る夜を 映してる
俳句15
髪伸びて 君と同じに なった初夏
俳句16
呼び捨てに されて振り向く あなただけ
俳句17
俯いて 咲く向日葵に 君を見た
俳句18
生きている まだ生きている 生かされて
俳句19
夏の海 あなたの色に 染まりたい
俳句20
行く末を 君と占う コイントス
俳句21
君の愛 裸の心 抱き締めて
俳句22
埋めて欲しい 私の心の ジグソーパズル
俳句23
俳句24
波洗う 夏の日の恋 焼けた砂
俳句25
儚くも 去りゆく夏に 手を伸ばし
俳句26
風鈴の 音が変われば 秋の空
俳句27
コンビニで 肉まん見掛け 秋ゆれる
俳句28
気の抜けた コーラを飲んで 秋に揺れ
俳句29
夕暮れに 夏の名残の にわか雨
俳句30
君の手が 私に触れて 秋桜
俳句31
秋の雨 君が濡れるよ 女傘
俳句32
曼殊沙華 荒涼たるや ススキの穂
俳句33
縁側で 君と寄り添い 秋の月
俳句34
十五夜の 月は見えねど 君がいる
俳句35
洗顔の 水の冷たさ 秋を知る
俳句36
泣きながら 君が食べてる オムライス
俳句37
秋の宵 言葉の星が 降り注ぐ
俳句38
月明かり 熱い紅茶と 君の声
俳句39
手をつなぎ 宛なき歩く ハローウィーン
俳句40
深夜二時 お前とふたり 飲むココア
俳句41
寒い夜 君と抱き合い 夜は更けて
俳句42
晩秋の 夜にたぐるは キツネ蕎麦
俳句43
長電話 熱いココアも 冷めてなお
俳句44
「逢いたい」と 泪の河を 越えて君
俳句45
マフラーを 巻いて出掛ける 君の街
俳句46
くもり空 中途半端な 君と俺
俳句47
雪の夜 お前の声が 溶けてゆく
俳句48
夜明け前 君と並んで 乗る始発
俳句49
冬の街 夕日に背中 押されゆく
俳句50
気温ゼロ 君と肌寄せ 眠りたい
俳句51
雪は降る サイレント・イブの 君と僕
俳句52
いつの間に スマホを抱いて 眠る夜
俳句53
打ち寄せる 波に崩れた 砂の城
俳句54
年明けて 「ウイスキーが お好きでしょ?」
俳句55
冬枯れに 今年も咲くか? さくら花
俳句56
冬電車 並んで座る 温かさ
俳句57
降り積もる 雪も溶けては 春となり
俳句58
「似合うよ」と 桜の花の 髪飾り
俳句59
1月の 君の肩越し 春の風
俳句60
初デート 春色ワンピ 軽やかに
俳句61
桃色の 君のくちびる 春たちぬ
俳句62
俳句63
桜花には グレーの空と 君がよい
俳句64
バスに乗り お前と春を 訪ねゆく
俳句65
知りたいな? 君の心の パスワード
俳句66
傘もなく お前と濡れる 春の雨
俳句67
黄昏に ふたりの影が 伸びている
俳句68
帰り道 彼と鯛焼き 半分こ
俳句69
酔ったフリ あなたと並ぶ ひなまつり
俳句70
春風に 背中を押され 君とキス
俳句71
君の名を 叫ぶ渚は 春の海
俳句72
会えずとも 春の陽だまり 恋が舞い
俳句73
葉桜も 濡れて善き哉 おんな傘
俳句74
新緑の 風に抱かれて 君想う
俳句75
俳句76
眠る街
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます