第41話 行けたら行きます
先日、教会の催し会に、女性を誘ったんだけど、来てくれなかった。
誘ってみると、返事は、「行けたら行きます」だったから、当日、来てくれないだろ~な~。
でも、誘ったのは、ぼくだしな~。誘った本人が行かないのは、反則だよね。
きっと君は来ない♪と、口ずさんで、教会に行くと、ほんとに来てくれなかった。
久しぶりにお洒落をして、普段、絶対しないデート用の服でいくと、めちゃくちゃ、若く見られて、教会に来ている、神学部の学生の女の子に、「だれ~、あの子~。見ないよね~」っていう目で見られていた。
注目されて、うれしかったことは、うれしかったけど、年知ったら、びっくりするだろうから、あんまり、調子に乗れず、端っこのほうに座って、誘った女性が来てくれなかったので、はじまって、10分で帰った。
帰りにぎょうざがうまい、って評判の居酒屋に寄ると、となりに来ていた、おばちゃん二人組にかわいがられた。やはり、二十歳代くらいには、見られていたからだろう。
結局、年齢は、誰にも明かさず、帰り夜道をとぼとぼ、一人。寂しいよ~。
ひょっとして、あの子!遅れて教会に来てくれているかな!と時計を見たが、もう、催し会は、終わりの時間だった。
時遅し。
ぼくのクリスマスなんて、こんなもんだよね。クリスマスまでには、まだ、日があるけど。
それが、ぼくのクリスマスだった。
雨が降ったり止んだりしていたので、外の景色は、雨上がりだった。
やけに、空気が澄んでいて、とてもきれいだったのは、印象に残っていた。
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