第6話 食事会

ガーランドは人間態にも変身出来る、いや、ほとんどの竜族はそういう能力を持っていた

ガーランドは月に一度、ドラグノフ家での食事会を楽しみにしていた

人間態のガーランドは白髪の渋い老人という感じだろうか、

「ミネバ殿の作る料理は実に美味しい」

「ガーランド様、お世辞でも、メイド達のおかげですよ」

「このサラマンダーのステーキは何時も美味しい、こういうのは龍体では食べられない」

そういう席ではワインなども入りガーランドもクラウゼも上機嫌になる

大抵は他愛のない話だが、フォークとナイフをおいて神妙な面持ちで

ガーランドは語り始めた


「その、ユーリ、私には娘がいてな」


「娘ですか?」


「ああ、その、ユーリ、パートナーとして一度、乗ってみないか?」


「ええ、ちょっとまってください」


クラウゼが苦笑いする


「竜に娘とは」


「いや、ひょっとしたら息子もいたかもしれない」


クラウゼは吹き出した


「おいおい、自分の子供の人数もわからないのか?」


「竜と人間の感覚は違うと言っているだろ、それよりユーリよ

その娘はきっと良い竜になると思う、歳もユーリに近い」


「近いって言っても、竜の年齢は人間と比較できないと?」


「1000歳かな、でも人間態にはまだなる事は出来ない、一度、あってみたらどうだ」


クラウゼは更に笑いをこらえる


「まあ、ユーリ、ガーランド公の頼みだ、一度は合ってみたらどうだ?」


「わかりました、父上、ガーランドさま」


ガーランドはワインを飲みながら言う


「カーラとユーリは最高のパートナーになれる、私にもドラグノフ家にも祝福だ!!」


ユーリは不安になる


「それは娘さんとパートナーになれと?」


「無理強いはせん、龍のことわざでこういうのがある、まずは龍にのってみよと、、、」


クラウゼがまとめる


「まー、ガーランド公の頼みだ、一度、娘さんと組んでみたらどうだ?」


ユーリ


「解りました、娘さんの名前は?」


「なんだったっけ?、、、、そうだ、カーラだ、カーラだった!!」


不安になるユーリだった

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