(詩集)色眼鏡の向こう側

望月(もちつき)

どんぶらこEDM

大量生産してみた「自分」は

巨大なガンジス川に流されていく

遠くに見える小さな浮き輪には

自分が付けた銀色の旗が上にちょこんと乗っていて、

どんどん流されていく


どんぶらこ、どんぶらこ

どんぶらこ〜

___


「流された桃を拾ってくれた人へ」


私はあなたに直接会いたくはありません


だけど拾ってくれてありがとう

多分、ももは洗われて磨かれて、

スカスカになってると思うので

そこまでおいしくないと思います

ジャムにするなり

コンポートにして

食べてください

___


大きな川にはたくさんの桃が流れていて、

どれも魅惑的なアピールはしているが

あまりにも多すぎる桃は、

洪水になって消費されていく


どんぶらこ、どんぶらこ〜

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