U92

それは空に現れ

全て焼き尽くした

眩い光と共に

無差別に焼いた


往来する人の笑顔も

若々しく育つ草木も

必死に生きる生物も

全て焼き尽くされた


空からインクが降り

人々の血は白く濁り

煌めく太陽は肌を焼き

恐ろしさを初めて知る


それを人は利用せんとし

ふたたび不幸が訪れる

また今日もどこかで

人の泣く声が聞こえる

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