食べ終えた西瓜の端が赤すぎる 然る理由から貴方から去る


今朝、貴方が西瓜を食べたいと言った。

だから西瓜を買ってきた。スーパーで買った八分の一に切られているやつ。

切られてるけど、あれ意外と重いの。私、汗をかいて持って帰ってきた。それから、西瓜を入れるために冷蔵庫の整理をしてスペースをあける作業もした。夕食だって西瓜が入るようにと思って少し軽めに作ったの。

なのに、貴方はご飯の量が少ないって言った。それから出した西瓜に種がついてることが嫌だと私にとらせた。

そこまではよかった。だって私の責任もあると思った。ご飯の量を調整したのだって私の一存だし、西瓜の種だって私のお母さんは見える場所はとって出してくれてたし。

それじゃないの。貴方が今言った理由じゃない。私が怒って別れを切り出した理由はそれじゃないの。

なんで?って言われても貴方はわからないんでしょう?だから、私は怒ったし、貴方と別れたほうがいいと思ったの。

さるべき理由を手に入れたの。


夏の妖精は二人の口論を見ていた。それから、男性が食べ終えたと主張する西瓜の皮に残っている赤を見て、口を開いて西瓜を食べた。


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