第19話 お馬鹿
それから何やかんやあって、王国へ戻ってきていた。
「まぁそういうことがあったんで、一応解決はしました」
「それはよくやった」
…….マッチポンプなんですけどね……。
原因 笹兎
解決 笹兎
利益 笹兎
完全なるマッチポンプである。
*
「それにしても、あんまし苦戦しなかったね〜」
「そりゃ、デザールが手加減してたからに決まってるだろ」
「え?それは……ぎっくり腰的な…..?」
「いやなんで腰をやってんだよデザールは。まだまだあいつ若いぞ…….まぁ….あいつの確定攻撃が使われなかったのがいい証拠だ」
「デザールの確定攻撃って結局何なの?」
「それはだな…….」
「……..電気マッサージ….?」
「いやしょぼっっ」
「いや、それぐらいしか思いつかない……」
「ほんとに馬鹿なのな」
「むぅ」
「まぁ…..あいつの確定攻撃というのは、生物の体の中に流れている微弱な電流、生体電流を増幅させて体内から感電させるんだ」
「え…….何その気持ち悪い害悪な技は」
「デザールの確定攻撃だ」
「え、そんなの考えたの笹兎って……..なんかこわ」
「しょうがないだろ!電気で確定攻撃とかそれぐらいしか思いつかなかったんだよ!」
「今からでもいいから、電気マッサージにしようよ」
「いやだ……それはカッコ悪い」
「えー……いいと思うのに。体力回復するよ?」
「敵の体力を回復してどうすんだよ!!!!」
「こう…..いい気分にさせるとか…….?」
「プレイヤーがいい気分になってないから通用しないよそれ」
「え〜絶対いいと思ったのに」
どうしてこんなキャラを作ったのだろうと……俺は思った。
しかし、こいつのにいちゃんをえげつないやつにしたんだよな…….。
「何考えてるの?」
「沙月がとことん馬鹿だなと思って」
「何よぅ!?」
「じゃあ、薬用石鹸を餅と間違えて食べたのは誰だよ」
「うっ……それはぁ……」
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