第5話 乙女チュリミの花言葉 ⑤


いらっしゃいませ


おーい

チュリミ


あっ

ダイヤ


花くれ


はい

どうしたの


告白する


また?

誰に


タスイだ


この前

振られたばかりでしょ


1回じゃわからないだろ

この前も迷ってたし


そうなの


あゝ

迷ってたと思うし

苦渋の決断だったはずだ


そうなの


そうなのじゃなくて

花花


あゝそうね


ちょっと

メジャーなやつにしてくれ


じゃあ

アネモネはどうかしら


有名な花だな


そうね

花言葉

見放された

はかない恋

恋の苦しみ

見捨てられタ


おいおい

なんかダメそうじゃねーか


逆攻めね

えーと

1回目の告白は

ストックよね


ラナンキュラスだ


・・・


しっかりしろ


そうね

ラナンキュラス

花言葉

とても魅力的

光輝

晴れやかな魅力


ダメだったじゃないか


花はアイテムだから

飾りっていうか

あなた自身が振られたの


おい

はっきり言うなよ


でも

わからないじゃない

2回目は動くかもしれないし


そうだ


アネモネ

はかない恋

恋の苦しみ

今度は切なさ攻めよ!


そうか

引告だな


ヒキコク?


えっ

そういうことだろ

違うのか


2回目の告白?

まあいいわ

足りない部分は

色で補えばいいし



赤   君を愛す

ピンク 待ち望む

紫   あなたを信じて待つ

青   固い誓い

白   真実

さあ

選びなさい!


うーん

迷うな

どれも良さそうだな

色味も大切だな

何色が似合うか

青か、

白もいいな パッと

ピンクはタスイっぽくないな

大人っぽい顔立ちだからな

赤か 恥ずかしいな

紫か ちょっと渋いか

いやでもそれくらいの方がいいのか

うーんうーん


お客さん

どうしますか?


うーんうーん


3

2


待て!

急かすな!


さあ


お前

店員なんだから

何色がいいとかあるだろ


さあ


さあって


人の心なんか

わからないわよ


そうだけどさ


さあ

行きなさい


えっ


花なんか持ってかないで


お前店員だろ


小細工するな


お前花屋だろ


裸で勝負してこい


おっさんみたいになってるぞ


花より


なんだよ


若えモンが物に頼るな


お前ヒゲ生えてるぞ


#乙女チュリミの花言葉

#チュリミ

#ダイヤ


タスイ!


めっちゃうれしいで


じゃあ


ごめんやで

ホンマにごめん

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る