第52話 第25回区長会議

そして、第25回区長会議が始まる前に、俺は馬を飛ばしてラッシャーさん宅に向かった。


「おう、エイト!

決闘見てたぞー!」


ラッシャーさんは木材を切っていたようで、俺に手を振った。


「あぁ、見てたんですか。

これ、ツルツルサーモンの刺身です。

腐らないうちに食べて下さいね。


あと酒!」


俺は2つを差し出す。


「おぉー!

噂の刺身か!


こりゃあ良い!


じゃなくて…

ごほん!


何の用だね?一体?」


「まーまー、お堅い話はやめましょうよ。

単刀直入に言うと、アパート2軒作って欲しいんです。

4階建2つですね!


まぁ、C棟とD棟になりますかね?」


「お前の仕事を詰め込むところは容赦ねーな…」


ラッシャーさん。


「1000万持ってきました。

お釣りは要りません。」 


「ほぉ?

分かった、引き受けようじゃないか。」


「ありがとうございます。


じゃ、俺はこの後も仕事なのでこれで。」


「おぅ!

稼いでこいよ!」


という訳で、Earthに帰った。


屋敷に戻り、リビングに行くと、俺以外の全員が揃って居た。


「悪い、お待たせ。

じゃあ、話し合いに入ろう。


エブリファーム区長のセスから。」


「…果樹園がそろそろ出来てくると思う。

そこで、果樹園を管理する奴と収穫する奴なんかが必要だ。

増員を頼む。」


セスが言った。


「なるほどな。

じゃあ、次はイールさん。」


「メニーストア区からは特に何もありませんね。

強いて言うなら、こちらも増員でしょうか?

ローテーションして休みを増やしたいのでね。」


イールさんが言った。


「なるほど、では最後にサマンサ区長。」


「こちらも、特にはありませんけれど。

C棟、D棟の建設を進めるならば、入居者は厳選して欲しいわ。

トラブルが起こってからでは遅いですからね。」


サマンサは言う。


「なるほど、みんなの意見は分かったよ。

大きくは増員とアパートの件だね。

サマンサが言った通り、もうすぐC棟D棟ができる。


そうすれば、同時に人手不足は解消するはずだけど、エブリファーム区の果樹園の増員だけは優先して行うことにしようと思う。


入居者の審査はカイ、任せたぞ。

俺も最終チェックはするからさ。


じゃあ、今日は以上で終わりだ。」


そして、解散した。


果樹園かぁ…


そうだよな、ファームなんだから、果樹園があってもいいよなー。


明日ターナの種研究ガーデンに顔を出してみるか。


そんな事を思いながら、夕飯の3種のパスタ。

ミートパスタ、シーフードパスタ、たらこパスタをみんなで賑やかに食べた。


そして、その日も終わって行ったのだった。

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