第4話 新たな仲間を
「はい、おりますよ。
農作業経験のある者が2人、それから戦士が1人ですね。
戦士は女性でも構いませんか?」
受付のお姉さんは言う。
「腕さえ間違いなければ、女性でも良いですよ。
農作業経験者は男性ですか?」
「えぇ、2人とも。
では、呼んで来ますので、少々お待ちくださいね。」
そして、黒髪の男と銀髪のロン毛の男、赤毛をポニーテールにし鎧を纏った女剣士が降りてきた。
「では、どれくらいの期間派遣しますか?」
受付のお姉さんは言う。
「とりあえず1週間でお願いします。」
「分かりましたわ。
では、黒髪のセスが1日700ゴールド、銀髪のカイが1日750ゴールド、剣士のリアーナは1日800ゴールドですわ。
マージン込みのお値段です。
1週間で、1万5750ゴールドですわ。
お会計を先にお願いします。
あと、3枚の契約書にサインを。」
そして、金を払って、1週間の3人の仲間を得た。
「エイトだよ!
よろしく、セス、カイ、リアーナ!」
「ふんっ…
金の為に働くだけだ…」
セスがそっけなくそう答えた。
「まーまー。
僅かの間でも我々の主人になるわけですから…」
カイが嗜める。
「あらぁ、でも、セスが言う事も一理あるわぁ。
人を人とも思わない雇い主も多いものねぇ。」
リアーナが言う。
うーん、困ったな…
ずいぶん勘違いされているようだ…
「とりあえず、4人だから、馬をあと1体と馬車本体を買わなくちゃね。」
俺は言って、8万ゴールドの残金をはたいた。
やばい、残り4000ちょっとだ…
とにかく予算ギリギリで俺は馬車を運転して、3人を乗せて辺境に帰った。
「えぇ?
どこまでがエイトの敷地なのぉ…!?」
リアーナが驚く。
「うーん…
とりあえず見える所は全部俺の領地だと思うよ。」
「街並みですねぇ…」
カイが呟く。
「とりあえず、屋敷に入って3人とも。
あ、一階しか掃除してないから、一階の部屋から好きな寝室選んでくれよ。」
俺は言って、玄関を開けた。
「鍵無いのか…?」
セスが呟くように聞く。
「こんな所まで泥棒には来ないし、金目の物なんて無いんだよ。」
俺は言う。
「よし、大した食材は無いけど、シチューとパンを作って肉を焼くよ。
今日はゆっくりしてくれ。
明日からは忙しいけどね。」
俺は言って、シチューを作ってパンを軽く焼き、肉をじっくりと焼いた。
「農作業と聞いていましたけど…
あの屋敷の隣にある小さいのが畑、ですか…?」
カイが食べながら言いにくそうにそう尋ねた。
「あぁ、今はちっぽけな畑だけど、みんなで大きくしていこう!」
俺は言い、新たな仲間との農作業の日々が始まろうとしていた。
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