第26話 妖怪石②

 妖怪石。手にした者は一度だけ願いが叶うと言う。


 満月の夜、その石を月にかざし願い祈ること。


 さすれば願いが叶う。


 ある晩、男はその妖怪石を手に入れた。


「間違いないのだな?」


「くどいやつだ。それで願いはなんだい?」


「太陽の下を歩けるようになりたいんだ」


 吸血鬼のくせにか。お前も妖怪だろ?


 了

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る