初めての戦闘

 さて、ウィンドウをいじってわかったことがいくつかある。どうやらチュートリアルがなかったのも異端者のせいらしい。チュートリアルの内容はある程度文章で説明されていた。それも最低限って感じだ。


 チュートリアルがないことの最大の問題点。それはこのゲームの装備の仕様にある。どうやらたまに存在する複雑な装備方法を持つ防具は、一度装備方法を製作者から教わらないとウィンドウを操作によって装備するということができないらしい。面倒な仕様だ。そして、そういった装備に該当するのが「初心の胸当て」と呼ばれるインベントリにあった初心者用装備らしい。この装備は次の街で生産された防具らしく、次の街で製造者に装備方法を教わるまで装備できない。つまりは、次の街までは胴は装備無しで攻略するか、新しく胴を守る防具を買わなきゃいけないというわけだ。


 後は異端者の制約について。「あなたは金銭の価値を理解できていない」、「あなたは地図の見方を知らない」などなど、言葉以外にもいくつかの制約がある。まだあるのか……って感じだが、その分秘匿情報とやらも結構な量あった。一個もまだ見れないけどな……。見た感じいくつかはプレイヤーとかNPCに教えてもらえば何とかなりそうなものなのが救いだが、何個か読めない制約がある。なんだか不穏だが、ようやくまともにゲームができるようになったんだ。気にしてなどいられるか。

 

 とりあえず、初めから持っているステータスポイントを割り振ることにする。このゲームは与えられたステータスポイントを自分で割り振ってステータスを強化するタイプだ。




 さて、ステータスはこんな感じになった。



―――――――――――――――――

PN:夜火

Lv:1

職業【メイン】:傭兵

職業【サブ】:なし

加護:なし

HP:100

MP:20

STM:30

STR:5→10

VIT:5

AGI:5→10

INT:10

DEX:5→15

LUK:10


スキル

なし


装備

右手:初心の剣【ATK:10】

左手:なし

頭:なし

胴:なし

手:なし

腰:なし

足:なし

アクセサリー:なし

アクセサリー:なし

アクセサリー:なし

アクセサリー:なし

アクセサリー:なし

―――――――――――――――――



 まあこんなところだろう。初めから与えられていた20ポイントはこんな感じに割り振った。体験版での経験から、とりあえずはDEXにポイントを多めに割り振ることにした。体験版ではかなりステータスの振り直しができたので色々試した結果、DEXを高めにした時が一番体を動かしやすかった。しばらくはDEXを中心に上げる方針で行こうと思う。


 装備に関しては、胴以外は問題なく装備できたんだが……、胴だけ装備してない時の見た目があまりにも変だった。どうせ胴体に攻撃をくらったら他を装備していてもあっという間にHPは0になるだろうからと、全部外してしまった。


 さて、ステータスも振り終わったし、さっそくフィールドに出てレベル上げと行こう。








 というわけで、最初のエリア「ファニマ大草原」にやってきた。ここは、アイアスのすぐ近くのエリアで、初心者向けという理由で動物系モンスターが多いらしい。確かに周りにちらほら動物系モンスターの姿が見える。


「モンスターのレベルは……2から5ぐらいか。高いのだと10もちらほら見えるけど。さて、最初に戦うのはどのモンスターにしようか。ん?」


 正面からすごい勢いで突進してくるモンスターの姿が見える。名前は……ストーンボアね。ちょうどいい、初戦闘はこいつにしよう。


 身体を捻ってストーンボアの突進を避ける。攻撃を避けられたストーンボアは急停止して方向転換。再びこちらに向かって突進してくる。これも避けて、相手の背後から足に向かって剣を振ると、斬った箇所から赤いポリゴンが噴き出す。


 血をポリゴンとして表現してるのかな?ダメージが数値として可視化されるなんてことはなく、HPバーもないのでどれぐらいのダメージになったかはわからないが、とにかく痛がっているのはわかる。


 再び突進してくるストーンボア。これも体を捻ってあっさりと避ける。


「足を斬ったらスピードが落ちたな」


 足を斬ったことで、さっきよりもスピードが落ちているのがわかる。部位破壊の要素についての説明はなかったが、この感じなら多分あるのだろう。スピードが落ちて攻撃を避けやすくなったとはいえ、こちらが紙装甲なのに変わりはない。一発でもくらったらアウトだ。


 突進してくるストーンボアを避けて切る。これを何回も繰り返す。やがて、ストーンボアにノイズが走り、その体はポリゴンとなって砕け散った。


「初戦闘だけど何とかなったな」


 さて、ストーンボアのドロップしたアイテムをインベントリにしまって……。


「お、レベル上がってる。スキルも1つ増えたな」


 このゲームは、レベルが1上がるごとにステータスポイントが5もらえる。スキルは主にレベルアップのタイミングで習得し、レベルアップまでにした経験やらなんやらをもとに新しいスキルや進化するスキルが決まるらしい。今回得たのは、「スムーズステップ」という回避をサポートするスキルだ。


「さて、しばらくレベル上げしますか」






 しばらくレベル上げをして、レベルは11まで上がった。それなりの数のモンスターと戦ったわけだが、中でもウインドウルフは強敵だったな。こいつは風をまとった足の攻撃が強力なモンスターだ。ただまあ一体だけなら速くて凶暴な犬程度の認識なんだが、複数体の群れになると連携して攻撃してくる。これが厄介だった。後はリーフイーグルも厄介だったな。飛んでる状態から急降下して攻撃してくるのはなんとかなったんだが、問題は草に擬態しているやつだ。気づきにくいうえに、いきなり襲ってくるのはよくないと思うぞ。


 まあ、そんなこんなで今の俺のステータスはこんな感じ。



―――――――――――――――――

PN:夜火

Lv:1→11

職業【メイン】:傭兵

職業【サブ】:なし

加護:なし

HP:100

MP:20

STM:30→40

STR:10→15

VIT:5

AGI:10→20

INT:10

DEX:15→40

LUK:10


スキル

・スムーズステップ

・クイック・パリィ

・ファスト・ブースト

・乱れ切り


装備

右手:初心の剣【ATK:10】

左手:なし

頭:なし

胴:なし

手:なし

腰:初心のベルト【DEF:5】

足:なし

アクセサリー:なし

アクセサリー:なし

アクセサリー:なし

アクセサリー:なし

アクセサリー:なし

―――――――――――――――――



「さて、いい感じにレベルも上がったしぼちぼちエリアボスを倒して次の街に行くかな」


 このエリアのボスの推奨レベルは10だったので、そろそろいい頃合いだろう。推奨人数は3人と書いてあった。そっちはソロだから関係ないんだが――――――




「うーん、ボスに挑む前に街でやれることを終わらせるか」

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