第52話 奴隷のケツ




「シャルロット、俺の股間を触ってみろ」


「どうせ、カッチカチなんでしょ♡このへんたーい♡クスクス♡」


 彼女の肉体は12歳だが、精神年齢は16歳。この世界の一般的な成人は15歳だ。もう子供じゃないんだ。直接確認させて白黒着ける。


 俺の上で楽しそうに腰を振るメスガキは躊躇なく股間を鷲掴みした。


「え、あれ? 嘘……でしょ。そんな……あ、ありえない……。こんなに可愛いシャルがアピってるに……。フニャフニャなんて……」


 狼狽えるシャルロットに俺は「ふっ」っと不敵な笑みを浮かべる。


「お前ごときガキに俺は興奮しないッ!!」


 俺は上半身を起こすとシャルロットの腰を両手で掴む。で、ヒョイっと持ち上げた。

 そのまま彼女を肩に担ぎ上げて、立ち上がる。


「え?嫌、ちょっ、おろしてっ!ちょっとぉーー!」


「お前、悪ふざけが過ぎるぞ。おしおきが必要だ。あと、もう一人……」


 俺は森に向かって叫ぶ。


「ウィスタシア、いるんだろ!出てこいよ!」


 すると木陰から気不味そうにウィスタシアが出てくる。




 俺は二人を正座させて、彼女達の前で腕を組んで仁王立ちした。


「了見次第ではお前たちをヴォグマン領に送り返す」


 そう言うと二人はしょんぼりする。


 他の奴隷とは違い、そもそもこの二人には帰る家がある。

 ヴォグマン領にゴロウズ30体を貸し出し、既に向こうでは農地開拓や種蒔きが始まっている。

 成り行きで二人を預かったが農業を学ぶなら向こうでもできる。


「俺は怒っている!」


「「 はい…… 」」


「先ず、シャルロット。これはウィスタシアにも言ったが、こういうことはお互い好き同士でやらないとダメなんだぞ。ふざけてなんて言語道断。子供ができたらどうする?お前はヴォグマンの姫だろ。嫁の貰い手がいなくなるぞ」


 なんか俺、JKの母親みなたいなことを言ってるな……。


「ゴロウさん、堅い……」


「あ゛ぁ?」


「はい、ごもっともですぅ~……シクシク」


「とにかくだ。俺も俺を滅茶苦茶好きな女としかやるつもりはないから安い挑発はするなよ」


「シャル反省するからっ!家に帰るのだけは嫌っ!ここ凄く楽しいんだもん!次はゴロウさんのことめちゃくちゃ大好きになって挑発するからぁ~!!」」


 ん?俺の言いたい趣旨と少し違うが……、まぁわかったならいいだろう。


「次にウィスタシア、何故、木陰に隠れて俺達を見ていた?神眼を持つ俺に嘘は通じない。正直に話せ」


 それからウィスタシアとシャルロットから事情を聞いた。

 なんでもシャルロットは俺がロリコンか確かめたかったそうだ。

 ウィスタシアはシャルロットを止めたが、聞いてもらえずこうなったらしい。


「それでシャルロット、俺はロリコンだったか?」


「ゴロウさんは絶対にロリコンじゃないよ……、だって、アソコを触って確認したけど、フニャフニャだったもん!」

「な、何ッ!?さささ触ったのか!?……まぁ、私の時はいつもバッキバキだな……」


「おほん!その話はいいからね(恥ずかしいでしょ!)。これでわかっただろう」


「ちゃんと止めなかった私にも責任はある……。それにゴロウがどうするのか気になってしまって……、覗いたりして……。本当にすまなかった。どんな罰でも受けよう」


 罰か……、特にやらせることはないしな。

 それに二人は普段からよく言い付けを守っている。他のメンバーに気配りもできている。注意する点がない。


「今回は目をつぶってやる」


 子供ばっかり買った俺にも非はあるからな。誤解されてもしょうがない。


「そういうわけにはいかない!何か罰を受けなければ罪悪感で心が押し潰されそうだ」


 と言われてもな……。


「本当に気にしなくていいから……」


「ならば、ヴォグマン流の罰を受けよう!」


 ヴォグマン流の罰……だとぅ!?

 あの大魔帝国、大六天魔卿が一家ヴォグマンの罰って相当厳しいのでは!?どんな恐ろしい拷問なのだ、それは?


「シャルもよいな?」

「ええー!嫌だよっ!痛いもん!絶対、嫌!何でシャルまで!」

「元はと言えばお前のせいだろう」

「そうだけどぉ……、ママにいつもやられてるから、シャル恐怖症になってるのっ!」

「シャルっ!」

「もう、わかったよぉ~……。お姉ちゃん厳しい!」


 正座しながら内輪揉めする姉妹。

 しかし合意したのか、二人はレジャーシートの上で四つ這いになって俺に尻を向ける。

 因みにシャルロットはズレたショーツを直していなくて半ケツだ。


「これは……いったい……!?」


「ヴォグマン流の罰、それは……お尻ペンペンだっ!」


 と凛々しい声で言い放つウィスタシア!

 それ、子供が受けるやつぅーッ!!!


「さぁ!好きなだけ叩いてくれ!」


 叩けるかぁーッ!


 だがしかし、ここで断ると後々何か言ってきそうで面倒だ。

 とっと叩いて終わりにした方が良い気がする。


「好きなだけって何回叩けばいいんだ?」


「普通は10回だな」

「うん、そうだね。いつものコース」


 普通コースとかあるんだね……!


「わかった。じゃぁシャルロットから叩くからな……」


「ゴロウさん、優しくしてね……」


 で、半ケツのシャルロットを叩く。


「一回」パンッ!「あひゃ!」

「二回」パンッ!「いたいっ!」

「三回」パンッ!「ひゃい!強すぎだよぉ~」

「四回」パンッ!「あうっ!もう無理ぃいいいっ!」

「五回」パンッ!「きゃんっ!」

「六回」パンッ!「あひぃ!ごめんなさい!」

「七回」パンッ!「ひゃん!シャルが悪かったですぅ!」

「八回」パンッ!「あひゃ!もう無理!もう終わりぃ!」

「九回」パンッ!「いった!うぅ……本当にごめんなさいぃいいい!」

「ラスト」パンッッ!!「あぁーっ!!」


 日差し眩しい南国の浜辺に乾いたケツ音が響き渡る。


「うぅ……、家族にしか叩かれたことなかったのに……。シャル反省しましたぁ〜。次はぜーたい、もっともーっとゴロウさんのこと大好きになってアピるんだからぁ~!!」


 結局アピるんかい!?

 シャルロットは半べそをかいて赤くなった尻を擦っている。


「ふふっ、シャル、私ももっとゴロウを好きになって、色々やってもらうつもりだ。さあ、次は私だな。強く叩いてよいぞ!」

「お姉ちゃんだけ、パンツ穿いてるのズルい!!」

「わっ、こらぁー!」


 シャルロットがウィスタシアの水着を膝までずり下げて色白の丸ケツが露わになった!


「ゴロウさん。お姉ちゃんのお尻、思いっきり叩いて♡」


 いやこれ……18禁だからね!!



 ゴロウがウィスタシアの尻を堪能……、いや、えっと……、ヴォグマン流の罰をしている頃、沖に流された浮き輪を回収しようと犬娘のモモが沖に向かって泳いでいた。


 ヒオリとティアニーがモモに向かって叫ぶ。


「モモ殿ぉー!それ以上行くとブイを越してしまいますよ!」

「モモッ!諦めましょう!」


 しかし、波の音が煩くてその声はモモに届かないようだ。




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