前のエピソード――第19話　1966年のBerkshire Hathaway投資計画(2024060913話から移動)

その日、松殿神宮の広大な敷地を歩いていると、響は信者たちが集まる大きな会議室に到着した。部屋は既に多くの信者で満たされており、彼らは何か大きな発表を期待しているようだった。

響が壇上に立ち、言葉を始めた。「皆さん、今日はここに集まっていただき、心から感謝します。私たちが計画しているのは、医薬品開発のための新しい研究施設を建設することです。この施設は地域社会に大きな恩恵をもたらすもので、その成功は皆さんの支援があってこそ成し遂げられるものです。」

一人の中年の女性が手を挙げて質問した。「響様、この新しいプロジェクトに具体的にどのように貢献できるのでしょうか？」

響は穏やかに答えた。「私たちは皆さんからの資金提供をお願いしています。この資金は5年間無利子で借りる予定です。これにより、皆さんに負担をかけることなく、共に社会貢献を実現できると確信しています。」

若い男性が声を上げた。「私たちの寄付はどのように使われるのですか？」

響は具体的に説明した。「集められた資金は、まず最先端の研究施設の建設に使われます。さらに、世界中から最も優秀な科学者たちを招聘し、必要な最新鋭の医療機器を購入するためにも充てられます。」

もう一人の女性が尋ねた。「このプロジェクトによって、具体的にどのような医薬品が開発されるのでしょうか？」

響は深く息を吸いながら答えた。「私たちは特に難治性の病気に焦点を当てており、新たな治療法や未発見の治療薬の開発を目指しています。これにより、世界中の何百万もの人々が新しい希望を見出すことができるでしょう。」

部屋からは賛同の声が上がり、多くの信者がすぐにでも資金援助を申し出た。響は感謝の意を表し、全員に向けて頷いた。「皆さんのご支援により、私たちはこの貴重な使命を果たすことができます。今日ここに集まった皆さんの温かい心と支援に心より感謝申し上げます。」

さらに、響は全国の支部にも連絡を取り、各地からも資金集めを開始した。全国各地の支部では、信者たちが地域社会の集会を開催し、プロジェクトの意義を説明し、多くの信者からの追加的な支援を呼びかけた。

「各支部の皆さんもご協力いただけますか？」響は電話会議で全国の支部長に問いかけた。

「もちろんです！」と東京支部の支部長が応じた。「私たちも全力でこのプロジェクトを支援します。信者の皆さんに広く呼びかけ、資金提供を募りましょう。」

大阪支部の支部長も同意した。「大阪でも同じように活動を展開します。信者たちにプロジェクトの意義をしっかりと伝え、多くの賛同を得ることができると思います。」

このように、全国各地での集会が開かれ、プロジェクトへの支援が次々と集まっていった。信者たちは自らのコミュニティを動員し、集まった資金が大きな変化をもたらすことを信じて活動を続けた。松殿神宮の新しい取り組みは、やがて国内外の他の宗教団体や非政府組織（NGO）からも注目され、多くの団体が賛同し、協力の輪が広がっていった。