202X年5月某日

雨。

新しい職場。

パソコンの前に座り

できる仕事を待つ私。

その右側にふと現れたのが、あなただった。

椅子に座る私の横に立つ183cmのあなた。

なおさら背が高く見えた。

どこかで会ったことがあるような、

よく聞いていたような声、

そんなあなたから出た

『前に会ったことあります？』

ほら、会ったことある。

でも本当に、会ったことは無かった。

そのくらい懐かしさを感じた

あなたとの出会い。

なんでもわかった。

あなたがAB型だということ、

11月生まれだということ、

私はなぜだか、全部わかった。

そしてあなたには多分

恋人がいるということ。

それもわかった。

あなたは自分からは言わなかった。

こんなにも誰かをひと目で欲しいと思ったことは

過去に1度も無かった。

相手がいるとわかった人に

恋心を抱くことなんて無かった。

そのくらい、

ひと目であなたのことが好きだった。

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい