第19話『暴食の暗黒王女スライム その2』



 俺は部屋から出て、台所からお菓子や飲み物を適当に選ぶ。

 いや、ウネちゃんがいなくてよかった。ウネちゃんがいたら、ややこしい事になっていたであろう。ちなみに、ウネちゃんは『キャラトピア』でアルバイト中だ。

 部屋に戻る。


「ビナ・ヴァイムよ!! 髪は食べ物じゃない!」

「はむはむ」


 ビナ・ヴァイムはセイラの髪を食べていた。


 俺は吹き出しそうになった。


「ビナ、お菓子、持ってきたぞ!」

「もう、待ちくたびれよ!!」


 10分もたっていないはずだが?


「これでいいか?」


 し出すと。


「!!」


 彼女はシュバっと、俺が持ってきたお菓子を取った。


「むしゃ、むしゃ、むしゃ、むしゃ、むしゃ――!」


 スナック菓子を勢いよく食べ始めた。


「落ち着いて、食べなよ。とって、食べたりしないから」

「むしゃ、むしゃ、むしゃ――」


 彼女の服装は、黒と青を基調とした、パンクファッションだ。


 オシャレさんだな。


「なぁ、ビナ。俺をマスターとして認めるか?」


「うん!!」


 とびっきりの笑顔で答える。

 見た目は陰キャだが、性格は陽キャな感じがする。

 俺は彼女の頭をでる。


「よしよし、ありがとう!!」



 こうして、俺は2体目のSSRキャラである暴食の暗黒王女スライム『ビナ・ヴァイム』を仲間としてむかえる事ができた。

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