キャピるる小悪魔、時には天使。

猫野 尻尾

第1話:目覚めたら異世界。

サキュバスって、そのキャラ特性からしてエッチい漫画のヒロインの代表

みたいに扱われてる存在ですけど、サキュバスの歴史についてはエロいと

言うイメージだけじゃなく実に奥深く興味深い伝承が残っていて非常にすば

らしいのです。

それにしてもサキュバスを生み出した中世の人も僕と同じでエロかったんですね。

やっぱりエロなくして世界は回らないのです。(=^x^=)



僕は某高校に通う男子高校生。

ごくごく平和で平凡な学生生活を送っていた。


そんなある日のこと、僕は調べ物をしたくて図書室に行った。

珍しく生徒は誰もいなくて、ひとり本を物色していた。


図書室ってのはいろんな本がある、新しい本から、すっごい昔の古書まで

中には意味不明な奇書もあったりする。

あとになって思ったんだけど、それが僕が異世界へ行ってしまったことに

関係してるかどうかは分からないけど、なにかのきかっけになったことには

違いな気がする。


僕が探していた本を見つけて、テーブルに移動しようとした時だった。

天井と床が一回転した・・・気がした。

つまり僕は図書室の中でくるっと回転していたってことになる。


すると目の前が急にぐるぐる回り出して僕はそのまま気を失った。


そして僕が目覚めたところは、見たともない場所・・・街?。

僕は道のど真ん中に座っていた。

重そうな雲に遮られて太陽の光が射してなくて空はどんより暗い。

全体的にどことなく人間界とは雰囲気が違っていた。


ここは人間界じゃないんだ。

なにがあって、どうなってこんなところにいるんだ?

図書室でなにが起こったんだ?


そこの建物はどことなく古ぼけたヨーロッパの旧市街みたいだった。

一応、交通機関はあるみたいで道路って言うか車が離合りごうできる

くらいの石畳がずっと続いている。


すると背後から車のブザーが聞こえたから振り向くとデカいバスがやってきた。


「ブッブッブッブーーーーーープン」


僕は慌てて路肩に避難した。

ここでじっとしていてもはじまらないと思ってしばらく先に向かって

進んでみることにした。

古ぼけた町並みを見ながら30分は歩いたかな。


すると向こうのほうに人がひとりいるのが見えた。

徐々に近づいて行くと、それは薄紫色の髪をした女の子だった。

人間の女の子と似たようなセーラー服を着ている。


女子高生?


その子は僕に気がつくとちらっと見た。

ちらっと見ておいて、二度見して頭からつま先までまた見た。

誰か待ってるのかと思ったら、どうやらそこはバス停みたいだった。


ああ、この子バスバスに乗り遅れたのかな?


このままじゃラチが開かないと思ったからその紫髪のギャルに声をかけてみた。


「あの、すいません・・・つかぬことをお伺いしますけど、ここどこでしょう?」


つづく。


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