第2回カクヨム短歌・俳句コンテスト短歌の部

青空野光

祖母が待つ町へと続く名ばかりで透けてなどいぬ透明という道

子供の時分は夏が来るたびに母の運転する車で、遠方にある母方の故郷に帰っていました。

当時はまだ祖父母とも健在であったにもかかわらず、「おばあちゃんの家」と呼んでいたのは何故なのだろうと、大人にになった今でも不思議に思うところです。

あれから数十年が経ち、祖父母が鬼籍入ったことで人手に渡ってしまったあの家ですが、子や孫の訪れを手を振り迎えてくれていた祖父母の笑顔は、思い出の中で徐々に色褪せこそすれど失われることはないのでしょう。

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