第44話 ジャンケンとグッパーをする時に

続けて、3日目に現地の大学生と4時間行動するペアも決めた。

こちらは基本的に男女それぞれ2人組を組んで、くじでそのペアの組み合わせが決まる。

この決め方は、高1の探究遠足の時と一緒。

甘い思い出と苦い思い出が同時に思い起こされる。


今度はさっき決まった部屋の相方とお別れグッパーをした。


ジャンケンとかグッパーをする時、私は基本的にいつもグーから出す。

一見何を出すか考えるのが面倒くさいだけな奴にも見えるが、実はこれには明確な理由があった。



小学校で体育をやった時のこと。

2人で対戦するゲームで、ゴムタイヤを跳んで、相手は反対側から跳んでやってくる。

出会ったらジャンケンをして、勝った人はそのまま先のゴムタイヤを跳べるが、負けた人はUターンをして最初の位置から跳び直す必要がある。

相手のスタート位置であるゴムタイヤを跳べた人が最終的に勝つ。


こんなに簡単で何も生まれないゲームでも、幼い小学生は本気になるものだ。

負けを認められない変に負けず嫌いな子がクラスに数人いて、面倒なことにその子たち同士は仲間だった。

(彼女らは保育園出身で、放課後は学童に行っている子が大半だった。偏見は持ちたくないが、今でも学童に行っていた人と話す時は身構えてしまう…)


そのうちの1人と私が対戦していた時、事は起こった。

(事件ごとではないのでご安心を)

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