第6話 雪解け?

中Ⅱの後半くらいから、ひさめさんが私に話しかけてくれることが増えた気がする。

いつからかは覚えてないけど、呼び方も「さきぐちさん」から「かおりさん」に変わった。

私たち2人の間で、特段変わった出来事は起きてなかったから、何がひさめさんを変えたのか私は分からなくて、少し戸惑いつつも笑顔で応えてた。


今考えてみれば、ちょうどその頃ゆみがひさめさんに言ってたんだろうな。

ひさめさんは、私がお嬢様みたいで怖かったらしい。

まぁ多分、怖かったというより苦手だったか嫌いだったかなんだろうなとは思うけど笑。

そこまで言えるほどは仲良くなってなかったのか、私が傷付くと思ってゆみが言い方を変えてくれたのか、どっちかだろうな。

そんなひさめさんにゆみは


ゆみ「かおちゃん全然お嬢様じゃないよ!!」


とか、忘れたけど他にも何か言ってくれたらしい。

ありがたいことだよね。

多分仲良くなったゆみの言葉を聞いて、話しかけてみようと思ってくれたのかな。


私は嫌われてるのが分かってて怖かっただけだから、向こうから話しかけられる分には構わないわけで。

だんだん話すようになった。

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