第73話初めての対人戦

 朝飯を食べるためリョウを、女将さんにさんに預けて食堂の席に着くと、可愛いウエイトレスさんが料理を運んできてくれ。


 堅いパンと、野菜サラダと俺の大好きなクラムチャウダースープだったが、具材が川の幸を使った変わり種だった。


 裏庭で5つの型からの、素振りをやっていると左でドムもライラも素振りを始めていて、リョウも前後左右に高速移動する訓練をしている。


 右では、フランとマリアが体術の型の確認と、体の使い方と組手をしていた。


 宿に泊まっていた、商人の幌馬車隊の隊商のリーダーの男が、声を掛けてきて護衛の使命依頼を、青いつばさに出したいんですが、冒険者ギルドまできて頂けませんかという。


 皆と、相談して王都までの護衛依頼を受けることにして、依頼書を2番窓口の綺麗な猫耳受付嬢さんに、書いてもらって隊商リーダーからの依頼を受けた。


 ドムとマリアが、ドルンガを幌馬車に繋いで厩舎から、引いてきたので皆で町の門番にギルドカードを見せて、隊商の幌馬車4台と共に街道を東に向けて出発する。


 隊商の幌馬車隊の、先頭に立ち索敵をしながら、ライラにドルンガの手綱裁きを教わっていて、後でリョウが索敵を交代しますと言う。


 2日程すると、フェニが帰ってきて牛乳を100人分と、灰色パン100人分を持ってきて、シスターユリアからマリアスラム牧場も、順調ですよと伝えてくれた。


 順調に進でいたが、7日目の夜の時に異変は起こった、野営の番をしていたフランとリョウに、敵かもしれませんと全員が起こされる。


〖12人の人間が、近づいてきます武装しているようですが。レベルは低そうです〗


「聞いた通り、レベルが低い腕と肋骨を折って。無力化して生かして捕らえる」


「ライラは、4人を挑発して抑えてくれ」


「残り2人づつを俺とドムとフランで倒す」


「余った2人はリョウとマリアのプロテクションで足止めしてくれ」


 了解と、返事が返ってくる。


 リョウも、雷を2回落としたため戦闘はあっという間に終わり、12人殺さずに戦闘不能にして縛り上げて、アジトにまだ5人いることを突き止めて、幌馬車隊を近くまで進めた。


「今度も、4人をライラが挑発してライラつぎドムつぎフランで。繰り返し倒してくれ」


「盗賊の頭は、俺とリョウで倒す」


「マリアは、幌馬車隊全体にプロテクションを張ってくれ」


 出来るかというと、全員が出来ますと答える。


 アジトに突入して、一目で頭とわかる大男に、俺とリョウは突っ込んでいき、4の型からの上への切り込みをしたが。


 鋭い反撃きで、よろめいたときにリョウが雷を落とし隙が出来た時に、5の型突きを気力で心臓に突き立ててしまったのだ、反撃のあまりの強さに体が勝手に動いてしまい、頭を絶命させてしまった。


 4人を無力化した、ライラとフランとドムがこちらを見ていたが、俺は財宝を回収してと言ったとたんに、人を初めて殺した事で眩暈と吐き気が襲ってきたのを、抑えられなくうずくまってしまう。


 ドムが、頭はフランに冷凍保存してもらい、冒険者ギルドに持ち帰るがそれでいいなと、問いかけてきたが俺は力なくうなずくしかなく、ドムとライラに抱えられ自分達の、幌馬車に戻って寝込んでしまった。


 俺が朝飯を、食べられないでいると、ライラがあの時アームが倒さなければ、ドムやフランも危なかったと言い。アーム自体も死んでいたと言うと、フランがアームが死ぬのは嫌と大泣きしてしまい。


 それをなだめているうちに、俺の胸のつかえが取れた気がして、やらなければ殺されていたんだと、言う気持ちで気が楽になっていった。


〖ご主人様、あの盗賊の頭はBランクの上位だったと思いますよ。やらなければやられていたんです〗


 翌日町に着き、隊商のリーダーのホルンさんが、一泊して出発しますのでその間に冒険者ギルドや、買い物に行って来てくださいと言われた。


 俺達も、隊商と共に一泊すると宿屋の女将さんに告げ、冒険者ギルドに盗賊達を数珠つなぎに連行するが、ここの冒険者ギルドも大きく邸宅2件分ぐらいある。


 盗賊達と頭の死体を、冒険者ギルドの職員達に引き渡し、空いている3番窓口に並び綺麗な金髪受付嬢さんに、ギルドカードをだし盗賊捕獲の件を伝えると。


 盗賊の頭が、元Bランクの冒険者で金貨6000枚の懸賞金が、付いていて全体で金貨8000枚の報奨金だそうで、均等分配で1人が金貨1600にもなる。


 アジトにあった、お宝はどうしたらいいんだろうと、ドムに聞くとフランと相談して、現金は均等分配して他は商業ギルドに、売るのがいいだろうと言う事になった。


 商業ギルドの、場所を聞いて向かい大きな邸宅のような、建物に入り空いている2番窓口に並び綺麗な犬耳受付嬢さんに、ギルドカードを出し盗賊捕獲の件を伝え、回収したお宝売りたいと伝える。


 お宝を、鑑定してもらっているとその中に何点か、盗難届が出ている物がありますがどうしますかと、問われたので皆で相談して持ち主に返すように、手配してくださいと答えた。


 それでも、お宝は金貨7650枚で売れ、盗賊のアジトで手に入れた現金の金貨3540枚と、合わせて合計金貨11190枚を均等分配して、1人に金貨2238枚にもなる。


 それと、アームさんの商業ギルドのランクが、Dランクになりましたので新しいギルドカードを、お受け取り下さいと配布交換されたので、残高を念じてみると白虹貨2と白金貨7枚とでてびっくりしたよ。

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