第8歌「梅雨の日の出会い」

 詩「梅雨の日の出会い」を曲にしてみました。

 1人の女性と梅雨の雨の日の出会いです。



 🎧「梅雨の日の出会い」

 https://kakuyomu.jp/users/ca8000k/news/16818093078655947466



 詩「梅雨の日の出会い」


 パラパラ 雨音あまおと響く。

 雨宿りのカフェの軒下のきした。


 人が次々と行きかってゆく。

 それを見送る私、サラリーマンも学生も皆急ぎ足ね。

 雨が止むのを願い、空見上げる。



 パラパラ 雨音響く。

 雨宿りのカフェの軒下。

 人ごみの中 一人の男性が近づいてきた。

 ぶっきらぼうに傘を突き出して

 戸惑う私に優しい眼差し向けた。


 傘を受け取る私に、名も告げないまま、彼は行ってしまった。

 冷えていたこころに温かい、湯のようなものが流れ込んでゆく。


 この気持ちは何て言うのかしら?

 次々とつぼみだった花が、咲いていくようなこの気持ちは。


「また逢いたい」


 願いを込めて、彼の背中が消えていった方をじっと、見つめた。



 パラパラ 雨音響く。

 雨宿りのカフェの軒下。

 雲間から日が差し込んできたわ。


 こんな出会いがあるなら、ゆううつな梅雨の日もいいかもね。

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