第9話 夜空に浮かぶ光るもの

ベッドの上、背中合わせに

2人は、横になる。


恋人であるはずなのに、

寂しさが増す。


近いのに遠い。


お互いの愛しさが弱まっている。


寝息を先に立てたのは、夏楓だった。


僕は窓際に手を伸ばし、カーテンを開けて、窓の外を1人で眺めた。


今にも折れそうな細く黄色い三日月が光る。


僕と同じだ。

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