いざ!食堂へ
ある程度の仕込みが終わった頃
時計の針は9時を回っていた
アコと広志は荷物を積んで、
車に乗り込んで出発した
広志の運転で坂元鉄工所に
向かっている!社長からの依頼で内緒にしておいてほしいとの事もあり
普段の道とは反対方向からなら
ばれないとの事…
車内の中ではラジオから音声が流れている…
八木【時刻は午前10時になりました、
FM93.1、AM1241友楽町放送
“八木晃子Love and melody”
後1時間となりました】
アコ「あなた!後どれくらい?」
広志「もうすぐ到着するよ」
そして車は坂元鉄工所に到着した
社長が指定した所は普段調理関係の
人しか滞在しない場所である
2人は車から降りて荷物を下ろす
広志は社長に電話する…
坂元【もしもし…】小声で…
広志「社長ですか?到着しました」
坂元「悪いね~そのまま入ってくれれ
ば大丈夫だから」
広志「ありがとうございます」
アコ「まぁ~仕方ないわね」
食堂の裏口から入り荷物を搬入して、少しずつ準備を始めようとする
アコ「さぁやりましょうか」
広志「やりましょうか」
アコ「あんた!いくで!」
広志「はいよ!」
二人は少しずつ調理したり皿を並べていった、普段とは勝手が違うのか悪戦苦闘でバタバタしている
広志「何か違うな~」
アコ「あなた仕方ないでしょう
依頼引き受けたんだから」
広志「はいはい分かってるよ」
調理の準備が一段落して束の間の
一休みをしていた頃、時計の針は
もうすぐ11時になろうとしていた
作業場からはラジオの音声が聞こえてくる…
花垣【イレブンセブンスペシャル
ゴッドアフタヌーン…】
多田【アッコのええかげんに
せんかい‼️】
番組のジングルが流れる…
多田【みなさ~ん、ご機嫌いかが
ですか多田アキ子です】
花垣【花垣正です】
多田「もう世間はGWですって、
一年あっという間ね~」
花垣「早いですね~」
そこから色々と話をしてる…
広志【ぼちぼちやりますかね~
よっこらしょっと】と
立ち上がると
アコ「私も、よっこらしょっと」
そこから二人は厨房で調理の仕上げに入っていた…時刻は11時15分を回った所で全てが完成した…12時まで少し
時間があるので、その間広志とアコは
今日の料理を検食していた
広志「どうかな~」
アコ「大丈夫ですよ!お父さん」
広志「少し味付けが濃いかなとは
思ったんだけど」
アコ「う~ん、でもかなり体動かす
仕事みたいですから」
広志「じゃあこれでいきますか!」
アコ「そうですね」
間もなく時計の針は11時50分…
坂元鉄工所の作業も終了し片付けに
入っていた
一方厨房であることをひたすらに
していた
さあ、時計の針は12時になり
食堂にはぞろぞろと仕事を終えた
社員が向かってきている…
一方厨房では広志が揚げ物を調理アコは茶碗にご飯を盛り付けたり小皿に白菜漬けを、お椀を準備していた…
食堂近くの廊下から色んな人々の話声が賑やかに聞こえてくる…
哲男【あぁ~終わった終わった~】
洋之【腹減りましたね~】
和邦【今日の仕出し弁当が最後です
から、長かったですね~】
哲男【本当だよ~】
秋山「せめて今日はまともであること
を祈りたいよ!」
井口「来週から再開なるんだし、
今日は食べ終わったら
ハシゴ飯でもするよ」
食堂に近くになるにつれ色々な食べ物の匂いがしてきている…食堂に入るとそこには
哲男【大将!アコさん!何してるんすか
~】と少し驚いた表情で
広志「おう、タイミング良くきたな~」
と視線を一瞬哲男等々
みんながいる方へ向けて
アコ「いらっしゃ~い」と切り盛り
している
洋之「本当だ!」
和邦「一体どうしたんですか?」
広志「この前お宅の社長から
何とか1日頼めないかって
相談があってな」
アコ「話し伺ったら、ろくなもの
食べてないっていうもの
ですから~こんなでお役にたて
るならば、はせ参じましたって
わけよ」と手をこまねく
宇内「すいませんが腹減りすぎて
お腹と背中くっつく前に
お願いします」
衛藤「久しぶりにまともな昼飯が
食えるぞ~」
アコ【さあさあみなさん
並んで下さい】少し笑いながら
そして食堂にはぞろぞろとお腹を
すかせた社員並んでいる…
哲男【今日は唐揚げっすか~】と
小躍りしながら喜んでいる
洋之【見るからにおいしいですよね
~】
和邦【唐揚げに汁物はこれは
何ですか?】
哲男【確かにあんまり見ない
感じっすね~】
秋山「てか3人とも知り合いなのか?」
広志「ウチの店の常連客だよ!ほぼ毎日
来るんだから、半分は野球だけ
どな~」
哲男【違います違います、大将!
アコさん!に逢うためっすよ~】
と慌てふためく表情で
アコ「まぁそういう事にして
おきましょうか」
洋之「でも長いですよね~
通う様になってから」
和邦「5年は経ってますよね~」
広志「話変えて悪いけど、汁物は
卵とじ餡かけうどんにした、
仕事ぶり見てたら浮かんでな」
アコ「さあさあ食べて下さい!
冷めてしまいますから」
宇内「それじゃ、いただきます」
衛藤「いただきま~す」
それぞれがおもむろに食べ始める…
哲男【美味い!さすが】
洋之【おいしいっすね~】
和邦【餡かけうどんも久しぶりに
食べました】
大野【かなりがっつり系ですね~】
加賀「そうよね~全部は食べられない
わ~」
広志「唐揚げは冷めても美味しく
食べられる様にしてありますか
ら、おっしゃっていただいて
大丈夫なので」
哲男【大将!おかわり出来ますか?】
広志【ある程度多めに作るから
大丈夫だよ!ただし、
別途料金もらうからな~】
哲男【え~まぁしょうがないか~】
広志【それにこれからお客さんを
入れるからな~】
哲男【そうなんすか?】
広志「社長から許可はもらってるよ!
まぁくればだけどな」
アコ「まぁまぁわざわざすみません」
と廊下で色々なお客さんに
挨拶をしている
洋之「お客さん来ますね~」
和邦「じゃあそろそろ」
哲男「大将!アコさん!また店で」
アコ「は~い」
宇内「美味しかったです」
衛藤「ごちそう様でした、今度お店に
寄らせて下さい」
アコ【お待ちしています】
広志【ありがとうございました~】
大野【これははまりそうだ】
加賀「そうっすね~」
それから食堂は人が入れ替わり
立ち代わりやってきて
盛況になったのです
今回の登場人物(会社関係者)ーーーー
秋山 陽大(あきやま ようた)…28歳
坂元鉄工所に勤務して10年目
哲男や洋之や和邦の同僚
家族は高校時代の同級生だった
妻と3歳の長男がいる
井口 正史(いぐち まさふみ)…27歳
坂元鉄工所に勤務して9年目、
哲男や洋之や和邦の同僚
家族は2歳年上の妻と小学生の長男がいる
宇内 修(うない おさむ)…38歳
坂元鉄工所に勤務して20年目で
主任も勤めている
哲男や洋之や和邦の先輩で上司
家族は同い年の妻と小学6年生の男女の双子がいる
衛藤 昇太(えとう しょうた)…36歳
坂元鉄工所に勤務して18年目、
哲男や洋之や和邦の先輩
家族は4歳年上の妻と中学生1年生の
長男と小学1年生の長女がいる
大野 大輔(おおの たいすけ)…22歳
坂元鉄工所に勤務して4年目で
哲男や洋之や和邦の後輩で
加賀と同期入社
加賀 疾風(かが はやて)…22歳
坂元鉄工所に勤務して4年目、
哲男や洋之や和邦の後輩で
大野と同期入社
今回の登場人物(ラジオ関係者)ーーー
八木 晃子(やぎ あきこ)…48歳
元お台場テレビのアナウンサーで
現在はフリーとして活動
家族は夫と社会人の息子がいる
多田 アキ子(ただ あきこ)…73歳
芸能事務所プロポリに所属
している歌手であり
芸能界のご意見番
家族はカメラマンの夫がいる
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます