仕入れの時のお話(月~木編)

小料理屋アコの1日は早い、

朝の4時過ぎには広志の運転する

車で2人で仕入れ先に向かう

車内の中ではラジオから音声が流れている


BGM【上(かん)ちゃん今何時?】


上柳「時刻は4時ちょうどに

   なりました、

   おはようございます。

   上柳正彦の夜明けまで、

   パーソナリティーの

   上柳正彦です」


アコ「あなた!ちょっと

   早すぎやしません?」


広志「これくらいで良いんだよ、

   最近渋滞がひどいからな」


アコ「まぁ~仕方ないわね」


仕入れ先に到着…

基本的に仕入れは広志

一人で行っているのですが、

仕入れの量が多い場合は

アコにお手伝いをお願いしている、

何か言葉を交わしているわけではないのだが、あうんの呼吸で分かるのだ

そうだ!

二人はたわいもない話をしながら、

魚勝鮮魚店の前にて足を止める


広志「おはようございます」


鈴村「おはよう~今日は

   アコさんも一緒かい」


アコ「私は荷物持ちよ」


鈴村「相変わらずラブラブだね~」


アコ「何言ってんのよ~」


広志「今日はどんな感じ?」


鈴村「今日は鮮度の良いサバと

   サワラが入ったんだよ~」と

   発泡スチロールに入った魚を

   指さしている


サバとサワラ、それ以外の魚を

吟味する広志…こういうときの

眼は鋭い…


広志「そしたら、サバとサワラと

   タコで」


鈴村「毎度あり‼何ケースずつ?」


広志「サバとサワラが5ケース、

   タコは2ケースで」


魚勝「準備しておくよ」


広志「帰りに取りに来るよ」


魚屋を後にした、広志とアコは

次に青果の問屋である八百星青果店に

歩いて到着する


広志「おはようございます」


八百「毎度‼おはよう」


広志「毎度の長ネギとキャベツと

   レタスにトマトに茄子って

   ところかな」


アコ「あと、ニンジンと大根と

   ゴボウちょうだい」


八百「今日はアコさんも一緒かい」


アコ「野菜は私の担当だからね」


八百「どれくらいにします?」


広志「長ネギがとりあえず5ケース、

   キャベツと茄子が3ケースで

   レタスに大根が2ケースに

   後は1ケースずつで」


八百「はいよ、準備しておくよ」


広志「頼んだよ、もしかしたら後で

   長ネギ追加するかもしれない」


八百「はいよ!」


八百屋を後にした広志とアコは

さらに歩いて足を精肉の問屋であるに

肉丸精肉店へ向けて歩いて到着して

足を止める…


丸井「はい、おはようございます

   今日は良いレバーが

   入りましてね~」


広志「レバーか~」


アコ「たまにはいいじゃないの!

   試してみたいのもあるしね」


広志「そうか」少し驚いた表情で

   じゃあいつものと

   レバーはどうする」


アコ「そんなに量がある訳

   じゃないでしょ?」と視線を送る


丸井「まぁ、そんなには」


アコ「じゃああるだけちょうだい、

   常連客の連中にも

   食べさせないと

   いけないからね」


広志「全部?まぁ任せるよ」と、

   少し呆れた表情を見せながら


丸井「毎度‼じゃあレバーだけ

   準備しちゃいますね」


アコ「ありがとうね」


広志「それじゃあお願いします」


それから広志とアコは足りない材料を終えて、戻りながらも注文した商品を購入し車に積み込んでいった


広志「アコ助かった、ありがとう」


アコ「こちらこそありがとう、

   たまにはいかないと

   分からない物も

   ありますからね」


荷物を積み込んだ二人は車に乗り込みドアを閉めてシートベルトして

車のエンジンをかける広志…

ギアを動かして車が走り出す…

車内の中ではラジオから音声が

流れている


BGM「半田孝二のOK!Cozyup~?」


半田「時刻は7時ちょうどに

   なりました」


半田「おはようございます

   半田孝二のOK!Cozyup、

   パーソナリティーの

   半田孝二です」


神行「アシスタントの神行市華です

   本日のゲストを紹介します…」


広志「7時か~いつもよりは

   早く着きそうだ」


アコ「相変わらずそんなにひどいの?」


広志「なかなか工事が終わらないから 

   な~まぁあと少しで終わるから

   それまでの辛抱だよ」


しばらく車を運転してお店に戻る

仕入れた材料を下ろして、

店の中へ運び込んだ後

広志は車を駐車場に止めに行く!

このお店には団地の一角という事で

近くに駐車場は配置していない!

ほとんどといっていいほど近隣の

お客が多いのです…その後二人は

下ごしらえしながら調理準備に

とりかかる…お店の中では

ワチャワチャと二人が材料を操る音しか聞こえてこないが…ラジオから流れてくる音声…


BGM「みんなで~ハッピー~」


花垣「おはようございます。

   時刻は8時になりました」


花垣「花垣正みんなでハッピー、

   パーソナリティーの花垣正です


那須「アシスタントの那須理恵子

   です」


花垣「本日のゲストをご紹介します。

   経済アナリストの

   森長拓郎さんです」


森長「おはようございま~す

   今日もバットをフルスイング

   していきましょう~」と

   テンション高めに


花垣「普通にお願いしますね

   お聴きの放送は

   友楽町放送です」


今回からの登場人物(市場関係者)--


鈴村 直則(すずむら なおのり)…44歳

橋船市場で鮮魚を取り扱うお店

魚勝(うおかつ)を営んでいる

初代から100年以上続いている

伝統あるお店で現在は5代目が切り盛りしている

家族は先代夫婦と妻と高校生の息子と娘の双子がいる


八百 武文(やお たけふみ)…47歳

橋船市場で青果を扱う八百星(やおせい)を営んで今年で100年を迎える

現在で3代目店主である

家族は先代夫婦と妻と4代目の息子がいる


丸井 裕美(まるい ひろみ)…49歳

橋船市場で精肉を取り扱う

肉丸(にくまる)を営んで

今年で20年になる

5年前に夫を病気で亡くし、

女手一つで高校生の息子を育てている


今回からの登場人物(ラジオ関係)--


上柳 正彦(かみやなぎ まさひこ)…66歳

友楽町放送局の元アナウンサーで

様々な番組でパーソナリティーを担当

定年退職後も嘱託期間を得ても、

いくつかの番組を担当している


半田 孝二(はんだ こうじ)…45歳

友楽町放送局のアナウンサー

アナウンス室副部長

主に報道番組を担当している

趣味は野球と電車(いわゆる乗り鉄)


神行 一華(しんぎょう いちか)…27歳

友楽町放送局のアナウンサー

アナウンス室に所属している

主に報道と音楽番組を担当している

趣味は特撮アニメの鑑賞とグッズ収集


花垣 正(はなかき まさし)…48歳

友楽町放送局の元アナウンサーで

様々な番組でパーソナリティーを担当

友楽町放送局退職後もフリーとして

いくつかの番組を担当している


那須 理恵子(なす りえこ)…66歳

友楽町放送局の元アナウンサーで

上柳アナウンサーとは同期入社

様々な番組でパーソナリティーを担当

定年退職後も嘱託期間を得ても、

いくつかの番組でアシスタント

を担当している


森長 拓郎(もりなが たくろう)…52歳

元三井銀行の営業マンで様々なマーケティング部門を担当していたが、上司と対立し退職し独立をして゛森長経済政策研究所゛を立ち上げてメディア活動している

忖度なく本音で語る姿は賛否両論あるが

人気を博している。

合言葉は゛今日もバットをフルスイング゛

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