網戸

 我が家にはどこかにヤモリが住んでいる。

 毎年決まった時期に夜の網戸に張り付いては、こちら側に白いお腹を向けている。

 この網戸は何年も続く彼か彼女の餌場なのだ。


 蛾が網戸に止まり羽ばたきをやめて、休んでいると、それをパクリと食いついて、モシャモシャと食べている。


 上手な狩りの身近な観察会である。


 夫は苦手、娘も苦手だけれど私は大丈夫だ。

 たまに捕食を見つめては、毎年食べるのに肥りもせずの体型に嫉妬している。

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