可愛いコ

「可愛いな、あの子。声かけよっかな」

「マジか」

離れて聞こえてくる男達の会話は、当たり前の事だと思った。

「ねぇ、お姉さ……」

「許すわ」

だから、私は声を掛けていた男を遮り、言った。


「世界一可愛い私の愛犬を、特別に撫でていいわよ!」

胸の中に抱えていた愛犬が、元気に一鳴きした。

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