第4話 砂漠の試練

扉を通り抜けたユキは、瞬く間に広大な砂漠の世界に立っていた。果てしなく広がる砂の海に、燃えるような太陽が照りつけている。空中庭園の涼しさとは対照的な、灼熱の環境だった。


「ここは砂漠の試練エリアです。次の目標は、この砂漠を横断してオアシスにたどり着くことです」とルミナが説明した。「ただし、砂漠には幻影や錯覚が数多く存在し、正しい道を見つけるのは容易ではありません。」


ユキは額の汗を拭いながら、前に進む決意を固めた。砂漠の中には何もないように見えたが、ルミナの助言を信じて歩き出した。


歩き始めてしばらくすると、ユキは遠くに何かが光るのを見つけた。近づいてみると、それは美しいオアシスだった。水の輝きと緑の木々がユキを迎えるようにしている。


「これが目的地ね!」ユキは喜び勇んでオアシスに向かったが、突然周囲の景色が歪み始めた。次の瞬間、オアシスは消え去り、再び広がる砂漠が現れた。


「これは幻影…?」ユキは困惑した。


「そうです。砂漠には多くの幻影が存在し、道を誤らせる仕掛けが施されています」とルミナが説明した。「本物のオアシスにたどり着くためには、冷静に観察し、直感を信じる必要があります。」


ユキは幻影に惑わされないように注意深く進み続けた。途中、砂嵐が巻き起こり、視界が遮られることもあったが、彼女は決して諦めなかった。


数時間が経ち、ユキの体力も限界に近づいてきた。その時、また遠くにオアシスの姿が見えた。ユキは深呼吸をし、今度こそ本物であることを確かめようとした。


「今回はどうだろう…」ユキは慎重に進んだ。


近づくにつれ、オアシスの姿は消えず、ますます現実味を帯びてきた。ユキはついにオアシスに到達し、冷たい水に手を差し入れることができた。水の感触は本物だった。


「やった…これで正解だわ!」ユキは歓喜の声を上げた。


「素晴らしいです、ユキさん。本物のオアシスにたどり着いたことを祝福します」とルミナが微笑んだ。「次のステージへ進む準備ができました。」


ユキはオアシスでしばしの休息を取り、体力を回復させた。オアシスの中央には次のエリアへのポータルが現れていた。ユキは深呼吸をし、ポータルに足を踏み入れた。


次の瞬間、ユキは新たな世界に立っていた。そこは神秘的なジャングルで、巨大な木々が生い茂り、異世界の生物たちが息づいていた。


「ここはジャングルの試練エリアです。次のミッションは、このジャングルを探索し、隠された神殿を見つけ出すことです」とルミナが説明した。


ユキは新たな冒険に胸を躍らせながら、ジャングルの奥深くへと足を踏み入れた。未知なる試練が彼女を待ち受けていることを感じつつ、ユキの冒険は続いていった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る