第3話 蛙と契約。


 何だか楽しくなってきた私は、蛙のレオンと入れ替わりの契約を交わすことにした。


「でもどうやって?」

「契約の方法は、昔出会った魔女から教わったんだ。蛙の体に慣れるまで、ずっとその魔女が面倒を見てくれてね」ケロロケロ

「魔女?」

「ああ。たぶん通りすがりの魔女だ。彼女がいなかったら、俺は直に蛙の天敵にやられていただろうな」ケロー

「ふーん、現代の日本に魔女がいるんだ。ファンタジーね……」


 蛙の王子様だの魔女だので、すっかりファンタジーの世界の住人になってしまった気分の私だ。


「じゃあ、これから俺の言う通りにしてくれ」ケロロ

「どうぞ?」

「まず、無地の白紙と黒のペンを用意する」ケロル

「筆ペンなら、胸ポケットに入れてある」


 サインとか直に書けるようにね!

 今まで書いたの一ケタですが、何か問題でも?

 ぴえん。


「無地の白紙の方はコンビニで空コピーをすればいいな」ケロッロ

「蛙なのに、あったまいいー」


 頭に蛙を乗せてコンビニに向かう。

 良かった、十円玉あった。

 ガッ、フィーン、シュトッ。

 コピー機から白紙が出てくる。


「この契約内容で問題ないな」ケロッグ

「うん」


 内容をしっかり確かめる。

 これは夢だろうか。

 頬をつねるがしっかり痛い。

 だから、夢じゃなくて現実らしい。





  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る