第2話

「オイ、見ろよ、星波だぜ」

学食で男たちが色めき立った。

「きょうは何色のパンツかな」

「このまえはミッキーちゃんだったぜ」

「オレに見せてくれたときはイチゴちゃん

模様だったぜ」

「星波」

「いっけねえ、彼氏さまのご来場だ」

「なに」

「あのな、男たちにパンツを見せるのだけは

やめろ」

「どうして?」

「どうしてって」

星波の恋人、川津康介が困ったような

顔になった。

「そんなの常識だろ」

「あら、オトコの横暴だわ」

「オマエのパンツはオレだけのものにしておきたいんだ」

「アタマおかしいんじゃないの?

自分が今なにいってるかわかってる」

星波が康介の前に仁王立ちした。


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