9月3日 リレーの補欠から逃れたいほしレモンの奮闘記

【リレーの補欠から逃れたいほしレモンの奮闘記】


 登場人物

 ほしレモン…足はそこそこ速いけど、この3人の中では一番遅い。


 Yちゃん…足が速い。(頭もいい!!)友達!


 Rちゃん…この中で1番足が速い!友達!


 ほしレモン目線でお届けしまーす。

(あ、このためにちょっと会話とかかえたよ~)


 ―――


 1時間目。

 (本当は音楽の時間だったのに、結果から言えば50分間潰れました……)



 先生   「ほしレモンと、YとRは廊下出てー」


 ぐ……ついにこのときが来てしまった!


 ほしレモン「廊下に立たされるなんて小説の中だけじゃないんだね」

 Yちゃん  「初体験かも」

 Rちゃん  「リレーの補欠やりたくない!」


 一同    「全員やりたくないよ」


 デスヨネ……。


 まぁ分かっていましたけど……。


「やりたい?」 「やりたくない?」の会話が数分続いて、一方通行のまま10分以上が経過。


 Yちゃん  「というかさぁー……アンカーの手前っていうのがね?」

 ほしレモン 「こけたくない」

 Yちゃん  「抜かれたらいやだしね……」

 ほしレモン 「それはやだ~。責任重大……!」


 私がやりたくない理由、その1。

 こける可能性がある。

 その2。

 抜かれる危険性が高い。


 ほしレモン 「じゃあYちゃんはどうしてやりたくないの?」

 Yちゃん  「わたしも同じだけどさぁ……何か走り方が変だから嫌なんだよね」

 ほしレモン 「じゃあ実際に走ってみてよ」

 Yちゃん  「ここで!?」


 というか、変な走り方って逆にどんな?

 私、Yちゃんと同じ部活で走ってるけど、そんなこと感じたことないよ?


 ほしレモン 「Rちゃんは?」

 Rちゃん  「走りたくない」


 ほしレモン&Y 「じゃあRちゃんでいいか」

 Rちゃん  「よくない!」


 みんな友達ですし、押し付け合いたくはないのです。

 何かいい方法があれば……。


 あ、そういえば、もし決まらなかったら先生が指名するって言ってた気がする。

 それって誰なんだろう?


 Yちゃん  「もし指名するとしたら誰ですか?」

 先生    「タイム的にはほしレモンかな」

 ほしレモン「うっそ――っ」


 なんで……!

 最悪―っ!



 結局このときは一方通行のまま経過して終わりました。



 あ、でも1時間目の間に進展はあり。

 補助の人が走るのはアンカーの手前ではなく、アンカーから2番目。

 ……あんまり変わらないけどさ。



 放課後。


 ほしレモン&R「よし、じゃんけんにしよう」

 Yちゃん   「嘘でしょ?」


 いやいや、本気ですってば。


 これなら公平!

 完全に自分の運だし、良くない⁉


 別の友達にはあみだくじ作られたからね……あのあみだくじは信用ならん。


 ほしレモン 「先生、じゃんけんで決めてもいいですか?」

 先生    「みんながそれでいいならいいよ。あ、恨みっこなしだよ」

 ほしレモン 「よし、そうと決まったら……! みんな、恨まないでね⁉」

 Y&Rちゃん「おっけー……負けた人が補充ね?」

 Rちゃん  「いくよ?最初はグー!」


「「「じゃんけんぽいっ!」」」


 グー、パー、チョキ。

 まさかのあいこ!?


「「「せーの、じゃんけんぽいっ!」」」


 私がパー。

 Rちゃんが、パー。

 Yちゃんが……。


 ほしレモン&Rちゃん「やったーっ!」

 Yちゃん  「……!」


 Yちゃん、ごめんね!

 でも、でもありがとう!

 精いっぱい応援するし、一緒にバトンパスの練習もするから―っ!


 恨みっこなしという言葉を信じます。

 恨まないでね……。


 結果、勝利―っ!

 何とか逃れられました……。ほっ……。

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