6月12日 まさかの足止め

 今日は午後、お天気雨みたいなのが降りました。

 雷もゴロゴロで、帰ろうとなったときに「ピンポンパンポーン」という校内放送が入りました。

 聞き取ろうと思うも、にぎわっている昇降口では、とても聞き取れませんでした。

 きっと、「暑いので気をつけてください」、みたいな注意かと思ったんです。


 しかし。


 上履きを脱ぎかけた時に聞こえるのは、先生たちの「教室に入ってください‼」という声。


 ん⁉


 ただ事じゃないと感じ、早く帰りたいと思いながらも教室に戻りました。

 友達から聞くと、「雷がすごいから帰れなくなった」とのこと。


 反射的に、ハッと窓を見ます。


 ……。


 白い雲。あいだからのぞくのは真っ青な空。


 ……これ、帰れるよね?

 そう思いましたが、こうしているよりも、勉強をした方がいいと判断し、カバンから勉強道具をあさります。


「ねーねー。これさ、脱出できないかな?」


 ふと、友達Lが話しかけてきました。

 だ、脱出‼?


 さっきは、ピンポンパンポーン、という音の後、「先生は昇降口に集まってください。保護者の対応に回ってください」という放送が流れ、男子たちは「昇降口が固められないうちに帰るぞ!」と走っていったというのに。


 え、無理でしょ。


 そうは思いましたが、少し脱出法を考えることにしました。


 ① 校庭から脱出。

 ② 部室棟の横から脱出。

 ③ テニスコート側から脱出。

 ④ お迎えが来たので帰ります、と嘘をついて脱出。


 たくさん案を出したものの、上履きを返し、外履きを持ってこないといけないことから、①から③は出来なくなった。

 ④が、一番できそうな考え方である。


「じゃ、一緒に確かめに行こう!」

「えええっ⁉」


 本当にいくとは思っていなかった私。

 あわてて止めます。


 ふう、危なかった……。


 無事に帰れましたが、今日借りた、まだ読んだことのない本を2冊学校に忘れました。最悪。


 明日読みます………………。


 最後に一言。


『やらない後悔より、やって後悔』

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る