5/30 部活でまさかのハプニング

 今日は部活がありました。

 わたしは陸上部に所属しています。


 いつものように陸上部の女子の部室に行って着替え、部活が始まるはずだったのですが……。


 部室のカギがないっ!


 普段は、部活のメニューが書いてあるボードにカギがかかっているのに、そこにない。その周りを探すけど、ない。


 センパイに聞くと、今日あった壮行会の準備のとき、部室を使ったようで。


 センパイもしっかり元に戻したとは言っているのですが、ない……。

 どうすることもできず、部室の前で待機。


 そのとき、同じ部活のYちゃん、Kちゃんも一緒にいたのだが、Yちゃんがまさかの手段に出る。


 Yちゃん「針金とかあればそれで開くんじゃない?」

 わたし「え、さすがにそれは……」

 Yちゃん「ピン(髪と止めるやつです)持ってない?」

 Kちゃん「あ、これ使っていいよ」


 ええっ!


 いやいや、ダメでしょ。

 しかもそれで開いちゃったら、カギの意味ないじゃん。


 わたし「それはダメだって」


 わたしの声は届かず、ガチャガチャとカギ穴に突っ込む。


 周りにいたわたしたちは固唾をのんで見守るが……。


 Yちゃん「うん、開かない」

 一同「だよね~」


 わたしはどこかホッとし、どうしようかと頭を悩ませる羽目になる。


 先生に事情を説明しに行ったセンパイたちが戻ってきて、その手には合いカギが。

 そうしていつもよりも10分ほど遅れて部活を始めることになった。

(結局カギは見つからない)


 そしてまたハプニングは訪れる。


 長距離の練習のため、学校の敷地外を走り込み。

 友達Kちゃんと一緒に練習を開始。


 一周が1キロらしい。

 長距離の練習とは言っても、今日は2キロで一回休憩。


 皆がいるところに帰ろうと体育館の横を歩いていく。

 そこでわたしは違和感に気づく。


 誰もいない……。


 100メートルやハードルの練習をしている人たちが見えるはずなのに、誰もいないのだ。


 もしかして、みんなで休憩しているのかな?


水筒などが置いてある場所は、ちょうどわたしたちがいる死角になっていて見えない。


 しっかり見えるところまで行って、わたしはくるっとUターン。


 なぜかというと……。


 なんかみんなで集合して、誰かと話しているようだった。

 もしかして先生からのお説教……?

 いや、悪いことはしてないよ、たぶん。


 とにかく、わたしたちは練習の様子が全く見えないところを走っているので、状況が分からない。


 Kちゃんと顔を見合わせ、ため息をつく。


 どうしよう、あそこに戻るには勇気がいる。

 みんな集まって誰かの話を聞いているところに、突っ込んでいくのだから。


 Kちゃんとゆっくりそっちに行く。


 ――と。



 Yちゃん「あー!!」

 わたし・Kちゃん(ギクッ)


 でも悪いことはしてないよっ!

 ホントに何も知らなかったんだからね!


 みんなの視線が痛い……。


 Yちゃんに聞くと、部活紹介に使う動画撮影(……なのか? 詳しくはわからない)……を行っていたらしい。


 たしかに、今日のお昼の放送で部活紹介をするとか言ってた気がする。

 それ用の動画だったのか……?


 テレビに出なくて済むってこと?

(目立つのは嫌なのです!)

 でも、周りの視線が……。


 でも、わたしは悪くないって!

 ただ練習をしていただけなんだから!


 今日の部活はハプニングだらけでした……。

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