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 僕の友達が、急に大学を辞めると言い出した。理由を問いただしたが、抽象的な答えばかりで、とても納得できるものではなかった。


 このやり取りを終えて、電車で帰っている際に僕の鼓動は急激に早くなっていた。この高鳴りは、唯一の友達が学校からいなくなってしまうという焦燥感や、人を心配する気持ちからくるものではないという感じがした。


 僕は、ワクワクしていたのだ。


 このことを頭が理解した瞬間に僕は強い自己嫌悪に襲われた。


 これでは僕が日頃、嫌悪感を抱いている、真夜中に歌舞伎町を意味もなくうろついてるような人間や、SNSを一日中チェックしているような、退屈な日常を変える力を自分ではなく、周りに求めている人種と変わらないではないか。


 まさか、同族嫌悪であったとは。

 

 いつから、こんな人間になってしまったのだろうか。


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