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「何で急に学校辞めるなんて言い出したんだよ。 」
優希は驚いてるようにも、怒っているようにも見える表情をしながら言った。
私は、冷静に何度も頭の中に浮かべた言葉を、ゆっくりと吐き出す。
「レールの上を走るのに飽きたからだよ。
俺は、たとえ脱線して大怪我することになっても自分の道を行きたいだよ。」
「お前どうしちゃったんだよ?」
その後は、優希は何も聞いてくることはなかった。まるで、あきらためように、そして何かを察したように。
最初は、親友の優希には、正直に事のあらましを全て話してしまおうかと考えていたが、もし言いふらされてしまったら全てが台無しになってしまう。
それに、言いふらすことがないかどうか、親友を見張っていたい衝動に駆られることだろう。
少し、心は痛んだが、どちらにとっても良い事がないということで、僕は嘘をつくことにした。
優しい嘘だ。誰も私を責めることはないだろう。
だが、親と話した結果、休学をするということになった。
あまりにも不毛で情けないやり取りだったので
ここでは省略させていただく。
なぜなら、読者を朝から晩まで、見張っておくことなど不可能だからだ。
誰も私を責められない。
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