<二>自分勝手
この世界は自分勝手だ
生まれた意味も知らないし
「生きるべき」という希望を
勝手にこちらに背負わせて
スタート地点へ立たされる
休憩所のないレース
意味なんて誰も知らない
考えることもいつかやめる
分からない
無知のままひたすら生き続け
無知のままそれを扱い続ける
それが人間なのだから
いつから当たり前になった?
いつから普通が決まっていた?
レースから外れた人たちは
咎められ
レースに戻れるはずもなく
走る人々の背を見送る
走り抜けた人たちは
誇らしげに次の人たちに手を振る
自分勝手にすれ違う人々を
世界はいつまで見守るのだろう
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