グレート・ファンタジア

azusax

プロローグ

プロローグ

 2050年 1月


「そうですか、、ようやく、この学校は復旧できるんですね?」


 東京の郊外


 あまり都市の開発が進んでいないどころか、がれきの山が群がる東京。

その中でも、なぜか完全にがれきが撤去され、さらに人口植物まで備えた建物の敷地を眺めながら、誰かが言った。


「そうだ。政争の影響で、1時は崩壊し、生徒によって世界を動かした、この学校が、再び再起動する」


 それに対し、中年の男性が、嬉しそうに、興味深そうに答えた。


「まったく、うれしいのか不安なのか、、」


「わかるぞ。だって、一度崩壊してしまったこの国連学校を、もう一度復活させて、それが持つかどうか、、それが重要だからな」


 2012年1月。それはほとんど前触れなく発生した。


 能力兵器破棄条約(モスクワ条約)を脱退していた日本の極秘研究所で、


研究中の被検体SORAが研究所から突如逃走し、その後行方不明となる。


 3月から始まる能力者と無能力者との衝突で、治安が非常に悪化し、日本は国連に頼るしかなくなった。


 世界各国が困惑し、一時的に歩み寄るしかなくなった各国は、この能力者を利用した巨大教育機関を作ることを議会で可決した。


「国際連合軍事及び能力学校機関」


 通称、国連学校


 世界史に大きな影響を与えた、世界一多様性にあふれた学校である。


1939年、未知の勢力、、近年では月面人だと改名されたeimという勢力の来襲によって、一時的には協力し、EIMとの戦いに立ち向かったが、その裏で国々は自国の利益を追求し、陰謀を巡らせていた。


戦争の最中、ソ連は新兵器、能力兵器を開発し、これによってEIMとの戦いに勝利を収めた。ドイツやアメリカも、その技術力を駆使し、最終的に1945年にEIMを地球から駆逐した。


しかし、この戦争は新たな時代を切り開いた。ドイツの首都はベルリンからゲルマニアに改名され、世界首都としてその地位を確立した。人類は一時的な国際協調を築き、1951年に国際連盟は国際連合へと昇華された。同時に、日本でも民主主義革命が勃発し、新たな政権が誕生した。


そんな中、2012年2月16日、日本で謎の事件が発生する。能力兵器「空」が研究所から脱走し、それの特異な能力よって人類は再び能力者という新たな力と直面することとなった。


このような状況下で、国際連合は新たな試みを始めることを決定した。戦後の混乱を収拾し、未来の世代を育むために、国際連合は再び国際連合学校を建設することを決定した。


国連学校は、世界中から優秀な人材を集め、彼らを軍事教育し、世界中で発生する犯罪やクーデターへの対処を行うことを目的としていて、国際協調の懸け橋ともなる存在であった。


そんな中、戦争が勃発し一度は国連学校は崩壊した。


だが、戦争終結から数十年たった2050年、国連がついに国際協調をめざしべく、国際連合軍事学校の再発を決定したのだった。


 この世界に理想的終止符は打たれるのだろうか?


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