箱庭の外からー半身転生を語るー

片山瑛二朗

1.不満なら自分で書けばいい

 ※この作品は同作者の「半身転生」に基づいたものになっています。

 その時書きたいことを思い出しては徒然なるままに記していくので、まとまりのない構成となることをご了承ください。





 昨日、4年に渡って執筆していた異世界転生ファンタジー「半身転生」が遂に完結しました。

 平均4,000字オーバー、細かい都合で多少の変化はあったものの、記憶している限り毎日投稿をして、最終的に4,263,467字の超大作に。

 ちょっと自分でも変なことになってしまったなという自覚はあります(笑)。

 次回作は既に決まっていて、現在プロットを練っている真っ最中なわけですが、4年も毎日連れ添った小説との別れも惜しみ難く……というわけで振り返りがてら、どういう経緯でどういう書き方をしてきたのか、それを目に見える形で残していこうと思います。

 初期衝動は完全なる自己満足ですが、これも「半身転生」と同様に誰かの記憶に残ることが出来たらいいなと思います。


 まず何から話すべきか。

 それは当然、「なぜ小説を書き始めたか」だと思います。

 小説家を夢見て?

 文章を書く練習?

 単純な趣味趣向?

 私の場合はどれでもありませんでした。


 私の原点、それは間違いなく「苛立ち」でした。


 どういうことか説明する前に、まず私の好みから話しましょう。

 まず私は小説よりも漫画派です。

 文字は動きや景色が視覚化されていないし(今となってはだからこそ面白いのだが)、当時は悪い意味でなろう系の小説がメディアミックスと称して乱発されている状態で、そもそも門外漢の私にとってライトノベルやネット小説はあまり良い印象を持っていなかったんです。

 そもそもよくあるサクセスストーリーにも全く共感できませんし、自分より明らかに弱い敵を蹂躙して褒められる展開が本気で嫌いだったわけです。

 まあその辺りは商業的なターゲットから自分が外れているだけなので、今となっては好きな漫画を読めば? というだけですね。


 さて、ここまでの説明とサブタイトルで何となく見えてきたのではないでしょうか。

 そう、現状に対して不満に思うことがあるのなら、自分でやってみればいいじゃないかと。

 これは誰かに言われたわけではなく、ただの私の信条なのですが、まあそういう経緯で小説を書こうと思い至ったわけです。

 小説ってなんぞ?

 ネット小説とは?

 何が流行っているの?

 流行りに乗らないといけないの?

 PCで書く? それともスマホ?

 入口に立つだけで考えることは多岐に渡ります。

 そういうことを調べていく段階で、少なくとも自分が懐疑的だったり敵対的に考えていたりした人々がこのハードルを乗り越えたうえで私の視界に入ってきたということを理解したわけで、「けっ、またネット小説原作の漫画/アニメかよ」なんて口が裂けても言えなくなったわけですね。

 物事を浅く表面的に撫でただけの人の苛立ちなんて、本気で何かに取り組む人の熱意であっけなく灰燼に帰したのです。

 ……本気でやるということがどういうことか、私はとっくの昔に知っていたはずなのに。


 とにかくそんな動機から「半身転生」は生まれたわけです。

 あまりダラダラと長く書いても仕方がないので、今回はこの辺で。

 次は小説のテーマ? 根幹? 初期設定? その辺の構想について書ければと思います。

 では。

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