転生したけど能力が悪役のそれ

くろみつ

第1話 転生

「お疲れ様です」


仕事今日も疲れたな。でも、明日は休みだから今日はコンビニでも寄って酒買って家で飲むか


この時間も結構人多いんだな、学生が多いけど塾とか予備校の帰りか?

なんて考えてたら信号が青になった


ピッポパッポーピッポパッポー


ヴーーー


は...?なんで車?!あ、これ轢かれるやつじゃん

視界に映るものスローになってるし

あー、まだあのプロジェクト終わってないのになぁ。


ピーホーピーポー


「大丈夫ですか?聞こえますか?」

「意識不明の重体社2名ですね」

「病院まで持つかどうか」

「◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎、◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎」


そうか、俺死ぬのか。まぁそこそこ楽しい人生だったな。


────どこだ?ここ

俺、助かったのか?

「◾︎◾︎◾︎◾︎、◾︎◾︎◾︎◾︎!」

「◾︎◾︎!◾︎◾︎◾︎◾︎!」

ん?何言ってんだ。

「おぎゃーおぎゃー」

赤ん坊...?なんだこれ夢...?



目が覚めて1週間ほど経って分かったことがある。目が覚めた直後は混乱していたがどうやら俺は生まれ変わったらしい。まじかよ。

どうやら俺が生まれた家は俺含めた3人家族で

俺がノエル=クリストファー

父親がジン=クリストファー

母親がリーン=クリストファー

父は男らしいイケメンで母もかなりの美形だ、顔の遺伝子に恵まれたのは幸いだったな、俺が成長してら多少はいい顔になるだろう。


この世界でいちばん懸念してた言語だが日本語で通じるらしい、1から言語を学ぶ必要がなくて良かった。文明はあまり発展してないが魔法によって代替しているらしくあまり不便には感じない。


転生してから10年経ったがどうやらこの世界では魔法が使えるし、魔物などもいるらしい。

俺が生まれたところは普通の村だったのだが、父親がAランク冒険者でかなりの剣の使い手で母親がBランク冒険者の魔法の仕組みに詳しいと来た。そうなりゃやることは1つで、小さい頃から午前中は父に剣を教えてもらい、午後は母に魔力の操作や基礎魔法について教えてもらった。

この世界の魔法には基本的な属性があり、

火、水、風、土の4種類だ

この世界の人は何らかの属性に適性があり

2か3の属性に適性を持つ、他にも独自の属性を持つ人もいるが、研究などが進んでいないものもありピンキリのようだ。


そしてその属性を診断する儀式を10歳の時に行うらしい。今日がその日で昨日から俺より父や母が緊張している。

「父さんは火と土、母さんは風と水の属性だから4属性どれが来ても教えられるな!」

「あら、あなた特殊な属性の可能性だってあるのよ?」

「そりゃそうだがどちらにしろ学校に行くまでにある程度魔法は使えるようにしときゃなきゃだろ?」

「大丈夫よ、ノエルちゃんは小さい頃から真面目に魔力操作の練習してたから、そこら辺の冒険者より魔力の扱いは上手よ」


「父さん、母さんそろそろ時間だから行ってくるよ」


魔法属性の診断は個別で順番に行うらしいので遅刻厳禁だ。


「次の人どうぞ」


いよいよ俺の番だ、実はかなりワクワクしている。属性が人生を決めると言っても過言ではないのだ。


ガチャ──

診断って髭のおじさんがすると思ってたけど担当の人めっちゃ美人なお姉さんだな。

「お願いします」

「じゃあ、診断していくからこの水晶に手を当ててね」


──ポワァー


「あなたの属性は、えっと火と風それに...血液だね、3つの属性に固有属性ね。固有属性は扱い方によっては強力なものになるから腐らずに頑張って!3つ属性があるから色んな使い方が出来そうね」

「火と風と血液ですか?血液って今まであった属性ですか?」

「少なくとも私は見たことないわねぇ。固有属性の強さはその人の使い方によって大きく左右されるわ。前例がない固有属性を磨くのは大変だけど逆に言えば自分だけの強みを持つことができるわ」

「そうですね、頑張ります。ありがとうございました。」


帰宅するとご馳走が並んでた、儀式のあとはお祝いするそうだ。

「火と風と血液か火なら父さんが教えられるな」

「私は風を教えられるわねぇ。でも固有属性は自分で使い方を考えるのよ」

「診断してくれた人にも言われたよ、色々考えてみるね」

「なに、ちっちゃい頃から面白い発想をするんだから直ぐに使いこなせるさ」


その日は家族3人で夜遅くまで食事を楽しんだ






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